suet_sze 发表于 2007-10-12 20:41:25

[啦啦啦啦...]vol56文字版(日文)

...沒什麼可說的...
這次的中間經歷了驚心動魄的(?)電腦rp事件,
差點就報銷了- -
還好最後沒事回歸^^
快點出vol58的掃圖吧... 啦啦啦啦...


VOLUME56

少年探偵団が泊まっていた
山奥の古い民家で起こった殺人。
その家に住む、山姥のような老婆の仕業か、それとも・・・!?
また、謎の転校生・本堂瑛祐の過去が徐々に明らかとなる
振り込め詐欺編も収録!!

FILE.1
婚約指輪!?①

――警視庁――
美和子:ん?

何?

私の顔に何かついてます?
刑事A:あ、いえ・・・
刑事B:べ、別に何も・・・
美和子:?
渉:杯戸町の事件の被疑者の取り調べ終わりました!

いやー、吐くわ吐くわ・・・

まるでカツ丼を食べさせたみたいに・・・

――って・・・な、何か?
刑事C:何かじゃないよ!!
刑事D:それならそうと、我々にも言って欲しかったねぇ・・・
刑事E:こっちにも心の準備ってモンがいるんだよ!!
渉:は?
任三郎:アレ、君だろ?
美和子:!

あ、蘭ちゃん?どうしたの?
渉:ア、アレって?
任三郎:ホラ、佐藤さんの指に光る・・・

あの指輪だよ!
刑事F:左手の薬指にしてるって事は・・・
刑事G:そういう事なんだろ、高木ィ?
渉:どういう事かこっちが聞きたいですよ!
任三郎:え?あの指輪、君じゃないのかい?
渉:え、ええ・・・
刑事H:じゃあ一体誰が・・・
美和子:ちょっと静かに・・・

え?

人が・・・

死んでる?
半日前――
小五郎:ホーー・・・

見事な指輪ですなぁ・・・

宝石の数がこりゃまたすごい・・・

すべてダイヤですか?
益貴:ああ・・・デビュー100作記念で作らせた指輪だから・・・

こっち側には100thと刻ませたよ・・・

本当はダイヤを100個付けてくれと注文したんだが・・・

そんなに付けたら裁縫の指ぬきより大きくなると反対されてねぇ・・・
小五郎:{そりゃそうだ・・・}

ん?
覚治:あ、失礼・・・テープの入れ替えを・・・
小五郎:しかし今時珍しいですな、カセットテープレコーダーとは・・・
覚治:ええ・・・今は大概デジタル録音なんですが・・・

どーもテープが回っているのを見ないと安心できない性分で・・・

デジタルはエラーも怖いですからね・・・
小五郎:なるほど・・・
亘:実は俺もそうっスよ!

仲間のカメラマンはみんなデジタルカメラなんすけど・・・

どうにも、昔から使い慣れたアナログのこいつが手放せなくてね・・・

まあ、すぐに仕上がりが確認できないのが痛いっスけどねぇ・・・
覚治:確かに・・・
晴栄:ちょっとちょっと・・・

アナログの話で盛り上がってる所悪いんだけど・・・

諸口先生は現在連載中で締切も迫ってるんだから・・・

無駄話はそれくらいにして、やる事済ませちゃってくれない?
益貴:そうカリカリしなさんな穴吹君・・・私と毛利探偵の対談の本番は明日・・・

今晩は私の手料理を御馳走してゆっくり休んでもらい、明朝、朝日の中で・・・

だったよねぇ?ライターさん?
覚治:ええ・・・これは、まぁ、顔合わせ程度のリハーサルのような物・・・

今月号の予告ページにもホラ、

「作家諸口益貴、名探偵毛利小五郎とミステリーの新しい夜明けを語る」って大宣伝してますから!
益貴:どれどれ・・・
コナン:・・・・・・・・・
蘭:どうしたのコナン君?

キョトンって顔して・・・
コナン:あ、うん・・・なんか思ってた人と違うなって思ってさ・・・
蘭:違うって、あの諸口先生が?
コナン:うん・・・

だってこの先生のミステリーって細かい所にやたら気を配ってるから、

きっといつもイライラしてる神経質な人かと思ったんだもん!
益貴:ん?

穴吹君、定規はあるかね?
晴栄:あ、はい・・・

メジャーなら・・・
益貴:思った通り・・・

私の名前の文字が他の作家より1ミリ小さいじゃないか!!私を馬鹿にしているのか!?
晴栄:そ、そんな事は・・・

ただ、その大きさの文字の方が収まりがよくて・・・
益貴:だったら他の作家の文字を小さくすればいいじゃないか!!

この役立たずがァ!!
晴栄:申し訳ございませんでした・・・

二度とこのような事は・・・
益貴:フン!当たり前だ!!
コナン:{なるほど・・・地はかなり神経質ってわけね・・・}
益貴:ホント・・・君の前の私の担当編集だった秋場君はよかったよ・・・

なんでも私の望みを叶えてくれた・・・
小五郎:ホー・・・優秀な編集さんだったんですねぇ・・・
益貴:ああ・・・資料写真探しから・・・

トリックに関する専門知識の調査と収集などなど、彼は私のために骨身を惜しまず尽くしてくれたよ・・・

それこそ・・・

命が尽きるまでね・・・
小五郎:な、亡くなったんですか?
益貴:ああ・・・今年の春、彼の自宅で遺体となってみつかったよ・・・

鍵を閉め切った・・・

密室の中でね・・・
小五郎:み、密室って事は自殺ですか?
益貴:そりゃそうだろ?私の書くミステリーじゃあるまいし・・・

本当は、彼の死を題材にして一本書こうかと思ったんだが・・・

穴吹君に止められてねぇ・・・
晴栄:あ、当たり前です・・・

彼の突然の死は出版業界に結構知れわたっていて・・・

そんな小説を発表されたら格好のゴシップ記事のネタにされてしまうと思いましたので・・・
益貴:ゴシップはゴシップ、事実じゃない・・・それに、編集者秋場に捧ぐとか銘打てば逆に売れたと思わないかね?
晴栄:そ、それは・・・
覚治:あっと・・・

あ、やば・・・

芯がもう・・・
益貴:だったら私のヤツを使うかね?

――っといっても、私は愛用しているのは鉛筆・・・

アナログだはね・・・
覚治:じゃあ遠慮なく・・・・・・
亘:まぁ、とりあえず、明日の段取りを決めてしまいましょうや・・・

どーせ本番は明日の朝だし・・・

タラタラだべってても・・・

フィルムの無駄っスから・・・
「その後、段取りの打ち合わせは食事を挟んで2時間続けられた・・・

その作業が全く無駄にあるともしらずに・・・

そう・・・なぜなら・・・

対談の主役の一人である彼が・・・」
晴栄:諸口先生?もう朝の5時ですよ!?

先生!?
小五郎:ん?まだ寝てたっしゃるんですか?
晴栄:あ、はい・・・もしかしたら昨夜遅くまで仕事されていたのかも・・・
小五郎:んじゃ、合い鍵で入って起こしましょう!
晴栄:それが・・・先生は自分の部屋に他人が入るのをすごく嫌ってらしたので、合い鍵はないんです・・・ネタが盗まれるって・・・
蘭:ちょっとコナン君?

何やってんの!?
コナン:{嫌な予感・・・

胸が締めつけられるような・・・

息苦しいこの感覚・・・

こんな時、そこにはいつも決まって・・・

死体・・・

死んでから1時間程度ってところだな・・・

口の中からアーモンド臭・・・

青酸カリ・・・

口のまわりについているのはコーヒー・・・

コーヒーに混ぜて飲んだのか・・・

部屋の鍵はすべて閉まっていて・・・

開いていたのは・・・

オレがここに入る時に使った・・・

子供がやっと通れるようなあの換気窓ただ一つ・・・

そして恐らく彼の手の中にあるのは、この部屋の鍵・・・

自殺?

いや・・・

これは・・・

殺人!?}
美和子:わかったわ蘭ちゃん!

すぐにそっちに向かうから!

高木君来て!!
渉:え?
美和子:奥多摩の別荘で、

事件よ!!
渉:{こっちはこっしで・・・

事件っスよーー!!}

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 12:51 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:42:40

FILE.2
婚約指輪!?②

FILE.2
婚約指輪!?②

渉:亡くなったのは推理作家である諸口益貴さん52歳・・・
      死因は青酸カリを飲んでの窒息死・・・
      口の周りについてるコーヒーから見て・・・
美和子:コーヒーに青酸カリを混ぜて飲んだか・・・
      飲まされたかのどちらかのようね・・・
小五郎:飲まされたっていうのは、ないんじゃないか?
美和子:え?
小五郎:この部屋のドアも窓もしっかり鍵がかかっていて、
      まさに密室!
      さらに、諸口さんがてにしているのはこの部屋の鍵で、
      合い鍵もなし・・・
      ――とくりゃ、もう自殺しかないだろ?
渉:え?なんでですか?
      あらかじめ誰かがコーヒーカップに青酸カリを仕込んでおけば、密室での殺人は可能なんじゃ・・・
      もちろん、諸口さんが朝起きてコーヒーを飲む事を知っていたという前提ですが・・・
小五郎:バーカ!普通鍵を持ったままコーヒーなんか飮まねーだろ?
      もちろん、毒入りコーヒーを飲まされたと気づいた後にとっさにつかむのもまず無理だ・・・
      だから多分、あの鍵は毒を飲む前に自分で持って示した何かのメッセージで・・・
渉:あ、でも諸口さんは今日の朝、毛利さんと対談をする予定だったですよね?
      だったら、寝坊して慌てて鍵を持ち、部屋を出る直前に眠気覚ましのコーヒーを飲んだって事も・・・
小五郎:-ったく、よーく見てみろ!
      コーヒーカップが落ちていたのはベッドの横・・・
      コーヒーメーカーがあるのは向こうのキッチンだ・・・
      慌ててたんなら、キッチンでコーヒーを入れてその場で飲んでるよ!
      わざわざ受け皿に乗せて、ベッドまで運んで飮まねえってーの!
美和子:でも、こうは考えられない?朝、諸口さんを起こしに来た誰かが青酸カリを混ぜたコーヒーを入れてベッドの横に運び、
      急いでくださいとせかして鍵を持たせ、部屋を出て行ったとか?
小五郎:それもないな・・・・・・
      もしそうなら、その誰かは、諸口さんが毒入りコーヒーを飲む前に部屋から出て行き、諸口さんに鍵を掛けさせなきゃならないという無理が出る・・・
      出されたコーヒーをすぐに飲むかどうかはその人次第だが、せかされてたんなら、まぁ飲んじまうだろーからな・・・
渉:でも実は、諸口さんは猫舌で、熱くてるぐに飲めなかったなんて事は・・・
晴栄:それはありません!
      諸口先生はとてもコーヒーがお好きで・・・
      熱くてもぬるくても、それはそれで美味しいと言っておられましたので・・・
      そうだったわよねぇ?
覚治:あ、ああ・・・
亘:編集部じゃ有名っスよ!
渉:えーっと、あなた方は?
晴栄:あ、はい・・・私は諸口先生の担当をしている編集の穴吹です・・・
      後ろの二人は右がカメラマンの垂水君・・・
      左がライターの出島君です・・・
渉:じゃあ三人はその対談企画のために今朝、この諸口さんの別荘に来られたんですか?
覚治:いや、三人共昨夜からここに泊まっていました・・・
亘:さすがに朝5時前にここに来るのはキツイっスから・・・
美和子:けど変ねぇ・・・
小五郎:ん?
美和子:密室だったんならドアを破ったり窓を割って中に入るのに、そんな跡はどこにもないじゃない・・・
      どうやって中に入ったの?
小五郎:ああ・・・
      それは・・・
      このガキだよ!!
蘭:コナン君があの換気窓から入って、内側からドアの鍵を開けてくれたお陰で、私たちも部屋に入って・・・
      それで、諸口さんが亡くなっているのを見つけたんです・・・
渉:じゃああの窓は開いてたんだね?
コナン:うん!
美和子:でも、子供がやっと通れる幅しかないようね・・・
渉:しかし、自殺だったろしても、どうして諸口さんは鍵を手にして亡くなっていたんでしょうか?
小五郎:そいつはもしかしたら、この別荘にいた俺達に殺人の疑いをかけさせたくなかったからかもしれねぇな・・・
      さっきも言ったが、もしこれが殺人なら「鍵を持ったままドアを閉めてコーヒーを飲んでくれ」ろでも言わないと・・・
      この状況は作れねえからな・・・
美和子:それで?諸口さんが自殺する心当たりは?
晴栄:いえ、特には・・・
亘:全然そんなふうには見えなかったスよねぇ?
覚治:ああ・・・
小五郎:ま、色々人に言えない悩みとかあったんだろーよ!
      今年の春に前の担当だった秋場っていう編集さんが自殺したらしいし・・・
      ひょっとしたらその責任を重く感じていたのかもしれねぇな・・・
晴栄/覚治/亘:・・・・・・・・・
美和子:まあ、とにかく鑑識さんたちが到着するのを待ちましょ!
      これが殺人だったなら、どこかに犯人の指紋が残っているはずだから・・・
      犯人が手袋をしたままコーヒーを入れたり、ドアの開け閉めをしていたら、諸口さんも不審がるだろうし・・・
      密室になった後じゃ、拭き取るチャンスもないし・・・
      もちろん、私たちが来る前にあなたたちが何も触ってないならね・・・
晴栄:ええ・・・警察が来るまで入るなと毛利探偵に注意されましたので・・・
小五郎:自殺で決まりだよ!鑑識まで呼ぶこたぁないって!
コナン:ねえ高木刑事!
渉:ん?
コナン:気にならない?
渉:え?何が?
コナン:指輪!!
渉:そ、そりゃー気にならないって言ったらウソになるけど・・・
      今は捜査中だし・・・
コナン:どこ見てんの?こっちだよ!
渉:え?
コナン:このおじさんの指輪!
      彫ってある100thって文字が逆さになってるよ!
渉:あ、ああ、そうだね・・・
      でもただ単に付け間違えたって事も・・・
コナン:けどさーこのおじさんすっごく神経質でそんな事、間違えるわけないと思うけど・・・
      それにこの指輪って・・・
      こんなにダイヤがついてるんだよ?
渉:そ、そうか!!やっぱりこれは殺人だ!!
美和子:え?
渉:犯人の目的はこの指輪だったんですよ!
      諸口さんを殺害した後、指にしていた本物の指輪と偽者の指輪をスリ替えた時に、慌てて向きを逆にはめてしまったんです!!
美和子:諸口さんはこの指輪を外した事はないの?
晴栄:あ、はい・・・
      とても気に入られていて、入浴される時も床につかれる時もずっと付けたままだとおっしゃってました・・・
小五郎:だとしたら高木の言う通り、これは殺人の疑いが強くなったが・・・
美和子:もう一つ新たな謎が浮上したわね・・・
コナン:{そう・・・
      犯人が指輪をスリ替えられるのは諸口サンが死んだ後・・・当然犯人がその時この部屋の中にいた事になる・・・
      だったら犯人はどうやってこの鍵のかかった部屋から脱出たっていうんだ?諸口さんの手に鍵を置いたままどうやって・・・
      それとも諸口さんを毒殺した後、鍵を持って部屋を出て鍵をかけ、
      外部から何かの方法で諸口さんの手の中に鍵を戻したっていうのか?
      開いていたのはあの換気窓のみ・・・
      あそこから遺体の手の位置まで4m近くある・・・
      こんなに離れているのに・・・
      そんな事出来るわけが・・・}
美和子:じゃあ、とりあえず、鑑識さんを待ってる間に聞かせてもらいましょうか?
      諸口さんの遺体を発見する前、あなたたちがどこで何をやってたかを・・・
覚治:ぼ、僕は自分の部屋でこのテープレコーダーを直してました・・・
      何か調子が悪くて、中でテープがワカメになったり・・・巻き戻す時に・・・
      ホラ!
      こんな音が・・・
渉:た、確かに・・・
亙:俺も撮影のセッティングを済ませた後、
      部屋にこもって別の仕事のネガの整理をしてたっスよ!
      この輪ゴムで留めてね!
美和子:へーー・・・
晴栄:私も部屋で別の作家のゲラのチェックを・・・
コナン:そーいえばおばさん、金製のメジャー持ってたよね?あれっていつも持ち歩いてるの?
晴栄:え、ええ・・・
      測ってくれって先生によく言われるから、文字の大きさとか・・・
コナン:でも文字を測るんなら定規でもいいんじゃ・・・
亘:文字だけじゃなく、色々な物を測らされていたんだよ!
覚治:トリックに使えそうな扉とか窓とかね・・・
渉:詳しいんですね・・・
亘:死んだ秋場によく聞かされていたんスよ・・・
晴栄:彼と、私たち三人は同期入社ですから・・・
覚治:僕は、途中で辞めてフリーのライターになりましたけどね・・・
渉:フムフム・・・
蘭:あ、あのー佐藤刑事・・・事件とは関係ないんですけど・・・
美和子:あ、きっと鑑識さんだわ!
      ゴメン蘭ちゃん・・・
      後でいい?
蘭:あ、はい・・・
美和子:え?
      本物!?
      あの指輪は本物だったんですか!?
鑑識A:ああ・・・すぐに署に持ち帰って鑑定士さんに見てもらったそうだから間違いないよ!
小五郎:じゃあ犯人の目的は指輪じゃなかったって事か・・・
美和子:ええ・・・
コナン:{だったらなんで?
      どういう理由で・・・
      犯人は指輪を外したっていうんだ!?}
鑑識A:そういえば、指輪を外したら妙な跡がついていたよ・・・
美和子:妙な跡?
鑑識A:ホラ、ここん所・・・
      かなりかすれてしまっているけど・・・
      丸く輪になって黒くなっているだろ?
      こいつは血の跡だよ!
美和子:血って・・・
      どうしてこんな所に血が!?
鑑識A:多分、ヒゲを剃った時にザックリやっちゃって、そこを触ったんだろうねぇ・・・
      ホラ、右顎の下に切った跡がある・・・
      間違いないな・・・
      ちなみにコーヒーカップやその受け皿、コーヒーメーカー、ドアノブからはこの遺体以外の指紋は出て来なかったよ・・
美和子:そうですか・・・
蘭:あ、あのー・・・
      高木刑事?
      こ、こんな時に不謹慎ですけど・・・
      そうしても言いたくて・・・
渉:へ?
蘭:ご婚約おめでとうございます!!
渉:は?
蘭:だってホラ、佐藤刑事が左手の薬指にしてる指輪って婚約指輪でしょ?
渉:・・・・・・・・・
      みたいだね・・・
蘭:みたいって・・・
      た、高木刑事が贈ったんじゃないんですか!?
渉:ああ・・・
      どっかの誰かのだよ・・・
小五郎:もっと頼りがいのあるイケメンに乗り換えたってか?
渉:・・・ですかね・・・
蘭:ですかねって・・・
      ちゃんと確かめればいいじゃないですか!!
渉:それができりゃいいんだけど・・・答えがなんか怖くてね・・・
      ホント・・・
      綱渡りって感じだよ・・・
小五郎:もう綱から落ちちまってんじゃねーのか?
渉:・・・ですかね・・・
蘭:ちょっとちょっと!
コナン:{そうか・・・そうだったんだ・・・
      だから犯人は・・・
      指輪を外したんだ・・・
      密室の綱渡りを・・・
      成功させるために!}

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 12:54 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:43:14

FILE.3
婚約指輪!?③

FILE.3
婚約指輪!?③

美和子:しかし腑に落ちないわね・・・
      入り口のドアにも窓にも鍵がかかっていて、
      唯一開いていたのは、子供がやっと通れるあの換気窓だけ・・・
      この部屋の中で推理作家の諸口さんは、
      青酸カリ入りのコーヒーを飲んで亡くなっていて・・・
      その左手には一つしかないこの部屋の鍵が・・・
      これだけだと、この別荘にいた他の人達に疑いをかけないようにして、自殺したともとれるけど・・・
      問題は鍵を持っていた左手の中指にはめられた指輪が・・・
      上下、逆さまにはまっていた事・・・
      彼女の言う通り、諸口さんがこの指輪をあまり外した事がなく・・・
      つけ間違えるようなズボラな性格じゃなかったことを踏まえると・・・
      誰かが諸口さんを毒殺した後、なんらかの理由で指輪を外し、はめ直す際に上下を間違えたとしか見えないけど・・・一体どういう理由でそんな事を?
渉:も、もしかしたら血が付いたから指輪を外しただけなんじゃないでしょうか?
美和子:え?
渉:ホラ、その指輪の下にヒゲを剃った時に付着した血があったんですよね?
      だったら指輪についたその血を拭くために一回指から外して・・・
美和子:いや・・・そうだとしたら、指の方の血も拭き取られてるがずよ!
      指輪の血をおとしても、それをはめる指に血が付いていたら意味ないもの・・・
      多分、指輪を外さずに血を拭いたんじゃない?
渉:ですよね・・・
コナン:ひょっとしたらさーそのおじさん・・・
      お裁縫してたからなんじゃないの?
渉:さ、裁縫?
コナン:ホラ、この前学校に持ってく雑巾を作ってもらったとき、蘭姉ちゃんも指輪してたよね?
蘭:あ、ああ・・・それって指ぬきの事?
コナン:アレはめてると針の穴に糸を通しやすいんでしょ?
蘭:違うわよ!指ぬきは針の背を押さえるためにつけるものでね・・・
コナン:なーんだ、ボクてっきりあの指輪つけて、
      鍵の穴に何か通したって思っちゃったよ!
渉:鍵の穴に何かを通した?
美和子:だから指輪を・・・?
小五郎:そ、そうか!!
コナン:{そうそう!}
小五郎:輪ゴムだー!!
コナン:{え?}
蘭:わ、
      輪ゴム?
小五郎:指輪に輪ゴムを通してパチンコ状にして、
      その輪ゴムの両端に、鍵の頭と尻を引っ掛けて換気窓から部屋の中に飛ばしたんだよ!
      輪ゴムの長さは何本もつなげれば調節できるしな!
      もちろん、それをやったのは諸口さんを毒殺し、部屋に鍵を掛けて出て行った後・・・
      つまりそれができるのは・・・
      今も手首に何本も輪ゴムを付けている・・・
      カメラマンの垂水さん・・・
      あんたってこった!
      そうだ?違うかな?
亘:あ、いや・・・
コナン:{違うって・・・}
渉:でも・・・そうだったとしたら、その輪ゴムがまだ部屋の中にあるがはずですよね?
      鍵と一緒に飛ばしてしまうんですから・・・
小五郎:じゃ、じゃあ片方だ!
      輪ゴムの片方を持ち、もう片方に鍵を引っ掛けて飛ばしたんだよ!
      そうすりゃ持ってた片方を後で引っ張って回収できるじゃねーか!!
渉:しかし、それで回収できたとしても、輪ゴムの結び目が指輪に引っ掛かって引っ張らっれ・・・
      遺体の腕が、ベッドの外に垂れていると思いますけど・・・
美和子:それに、輪ゴムで鍵を飛ばして手のひらにのせるなんて至難の業を犯人が選ぶかしら?
      もし失敗したら、ただ単に換気窓から鍵を放り込んだと思われるだけだし・・・
小五郎:た、確かにそうともいえるな・・・
コナン:{ぜってーそうだっつーの!
      くそっ・・・いつものようにおっちゃんを眠らせて、推理ショーをやりたいけど・・・
      佐藤刑事がいるからなぁ・・・
      前に一回バレそうになった事もあったし・・・
      ここはやっぱ、誘導して真相に気づかせるしか・・・}
      そうだよオジさん!そんなトリック、サーカスの人だってできないと思うよ!
小五郎:サーカス?
      それをいうなら手品しだろーが!
コナン:だってさっき高木刑事が言ってたから・・・
      佐藤刑事と綱渡りだって・・・これって、二人でサーカスするって事だよね?
渉:あ、ちょっ・・・
美和子:何それ?
小五郎:{まてよ、綱渡り・・・}
      そうか、あるじゃないか!!指輪に引っ掛からずすぐに回収できる細長い物が!!
コナン:{ふぅ・・・やっと気づいたか・・・}
小五郎:編集の穴吹さんが持ってる・・・
      金製のメジャーだよ!!
コナン:{おいおい・・・}
蘭:じゃあ指輪をメジャーに通したってことなの?
小五郎:いや、指輪にメジャーの先を引っ掛けたんだよ!
      そして、そのメジャーを鍵の穴に通して換気窓の外から諸口さんの手のひらまで運んだんだ!
      綱渡りのようにな!
美和子:でもそのメジャーを鍵の穴に通したのっていつやったの?
小五郎:そりゃーもちろん、諸口さんを毒殺した直後だよ!
      前もってメジャーに鍵を通しておき、メジャーの先を指輪に引っ掛けて換気窓まで伸ばし、
      窓の縁にメジャーの本体を鍵ごと引っ掛けておけば、犯行後、換気窓から本体を持ち上げるだけでメジャーを伝って鍵を諸口さんの手のひたまで運べるってわけだ!
      当然、回収はボタン一つでできるしな!!
美和子:だからー・・・
      部屋を出る前にメジャーに鍵を通したるしたら、出る時ドアに鍵を掛けられないんじゃない?
小五郎:{あ、そっか・・・}
      い、いやいやメジャーを鍵を掛けて部屋を出て、外から換気窓の所に行った後かもしれないなぁ・・・
      ホラ、金製のメジャーって硬いから棒のように使い、メジャーの先をベッドの遺体の指輪にうまく引っ掛けて・・・
美和子:それも1mぐらいまで・・・
      それを越えたら折れてしまって、手のひらどころかベッドの上にすら乗せられないし・・・だいたい、指輪に引っ掛けるだけなら指輪を外す必要はないんじゃない?
小五郎:た、確かに・・・
美和子:そう・・・細くて長い糸のような物があればいいんだけど・・・
渉:容疑者の三人はそんな物持っていませんでしたし・・・
      別荘の周りも調べていますが、
      そんな物が発見されたという報告はまだ・・・
コナン:あるわけないよね?
      輪ゴムと違って、指輪に引っ掛からない細くてツルツルしてる長い糸のような物で、
      いつもはメジャーみたいにクルクル巻いてしまってある都合のいい物なんて・・・
美和子:ちょ、ちょっと待って!
小五郎:それってまさか・・・
渉:カ・・・
美和子/小五郎/渉:カゼットテープ!
美和子:なるほど、カセットテープならテープを長く引っ張り出して指輪に通し、
      そのテープの先とカセット本体を換気窓の外に出しておけば・・・
渉:諸口さんを毒殺した後、部屋を出て鍵を掛け、
      換気窓の外に出しておいたテープの先を鍵の穴に通して、テープを高く持ち上げるだけで・・・
小五郎:鍵は重力によってスルスルとテープを伝い遺体の手のひらに到達し・・・
      その後でテープを巻き取ればテープは鍵の穴と指輪をスリ抜けてカセットに収納され、密室が完成するって寸法だ!
      つまりだ、このトリックが出来たのは・・・
      普段からカセットテープを持ち歩いていて・・・
      後で警察に調べられても不審に思われない人物・・・
渉:そんな人はこの中じゃライターの出島さん・・・
美和子:あなたたしかいないようね・・・
      おそらくあなたは、今朝やる予定だった対談企画の段取りの最終確認とか言ってこの諸口さんの部屋に入れてもらい、
      彼のスキを見てコーヒーに青酸カリを混入して毒殺し、
      そして今のトリックで密室を作り上げた・・・
      そう?間違ってる?
覚治:・・・・・・・・・
美和子:まぁ、あなたが持っているカセットテープを調べれば・・・
覚治:フッ・・・
      ワカメになっていると言いたんでしょうけど・・・僕、言いましたよね?
      このレコーダー調子が悪いって・・・ワカメになってるテープなんていっぱいありますよ!
      それに、巻き取る時にこんな大きな音がすれば誰かが聞いてるがずです!
      これを使わずに急いで手で手繰り寄せたとしたら、ワカメになってる部分が広範囲にあるはず・・・調べていいですよ・・・そんなテープ持ってませんから・・・
小五郎:いや・・・
      鉛筆だ!!
      あんたが昨夜諸口さんに借りた鉛筆をカセットの穴に突っ込んで回せば、レコーダーを使わなくてもかなる短時間でテープをさぼほど痛める事なく巻き取る事が出来る!!
      私も子供の頃よくやりましたよ・・・ふざけて外にたくさん出してしまったテープを巻き取る時に、
      鉛筆を膝にあててカラカラってね!
渉:それに、佐藤さんがテープを調べるって言ったのは、
      ワカメになっているかどうかzたあるませんよ・・・
覚治:え?
渉:さっき言ったように、指輪がはまっていた左手中指のつけ根に血がついていて、なぜか一か所それが途切れていました・・・
      だからあなた持っているテープのどれかにあるはずですよ・・・
      密室の綱渡りに使われた・・・
      諸口さんの血の付着したテープはね・・・
晴栄:で、出島君・・・
亘:お前、まさか秋場の事で・・・
覚治:・・・フン・・・綱渡りか・・・
      秋場もよく言ってたよ・・・
      諸口先生との付き合いは綱渡りの連続だってね・・・
小五郎:綱渡り?
覚治:秋場は大人しい男だったんですが、先生の担当になってからいつもどこかに包帯を巻くようになった・・・なぜだと思います?
      先生に言われて試していたんですよ・・・
      先生が考えた殺人トリックが本当にできるかどうかを自分の体で・・・もちろん本当に死なないように細心の注意をはらってね・・・
亘:お、おい・・・じゃあまさか秋場が密室で死んだのって・・・
覚治:秋場の会社の机の遺品整理をしている時に見つけたよ・・・
      秋場と全く同じ死に方が書かれたトリックノートをな!!
美和子:だったらなんでそれを警察に出さなかったの!?
覚治:無駄ですよ・・・問い詰められても先生は「秋場が勝手にやった事」っていうぐらいです・・・
晴栄:で、でも事故は事故でしょ?
覚治:いや・・・先生は別のインタビューでこう言ってたよ・・・
      「この年になって最近ようやく殺人者の気持ちがわかってきた・・・
      推理作家にとってこの上ない喜びだ」って・・・
      それで僕は確信したんだ・・・
      先生が秋場を利用して知りたかったのはリアリティーじゃなく・・・
      殺人者のメンタリティーだったんだってね・・・
美和子:んで?
      ずーっと気になってたんだけど・・・
      私と綱渡りってなんなのよ?
渉:あ、いや・・・それは・・・
蘭:指輪です!!
      佐藤刑事、光物嫌いって言ってたのにどうして指輪してるのかって高木刑事は言ってるんですよ!!
美和子:ああ・・・この・・・
      魔よけの事?
蘭/渉:ま、
      魔除け!?
美和子:ええ・・・シルバーにターコイズ・・・
      これを左手の薬指にしてると悪い虫も寄って来なくなって一石二鳥って言って、由美がしてたから私も便乗!
      ホラ、私、呪われてるし、虫嫌いだし・・・
蘭:あ、いや、由美さんが言った虫はその虫じゃなくて・・・
美和子:ん?
渉:だ、だったら・・・
      僕の指輪をしてくださいよ!!
      左手の薬指に!!
美和子:ええ・・・
      いいけど・・・
――翌日――
「やばいなぁ・・・
      きっと今日はみんなにとっちめられんだろーなぁ・・・
      なんたって佐藤さんが僕の指輪を・・・
      左手の薬指にしてるんだから・・・
      でも今日は男らしく・・・
      堂々と・・・」
刑事I:高木ィ~~~!!
刑事J:聞いたぞ、佐藤の指輪のコト・・・
渉:そら来た・・・
刑事K:あれって・・・
刑事L:魔除けだったんだってな!
渉:へ?
刑事M:しかし左手の薬指がどういう意味か知らんとは・・・
刑事N:ますます萌えっスよね~
刑事O:うんうん!
渉:・・・・・・・・・
      {そういえばまだ言ってなかったっけ・・・
      その指輪の意味・・・
      ま、いっか・・・}

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suet_sze 发表于 2007-10-12 20:43:48

FILE.4
鬼婆伝説殺人事件①

FILE.4
鬼婆伝説殺人事件①

コナン:やっべーなぁ・・・
      完全にパンクしちまってるぜ・・・
      博士、スペアタイヤ積んでねーのかよ?
博士:ああ・・・
      そのタイヤ買ったばかりじゃったから、まさかパンクするとは・・・
コナン:――ったく、陽もすっかり暮れちまって・・・
      さっきからここを通る車は0・・・おまけにキャンプ場まではまだかなりあるとくれば・・・
      こりゃー車ん中で野宿するっきゃねーな・・・
歩美/光彦/元太:え~~~っ!?
コナン:「えーー?」って・・・いいじゃねーか、元々キャンプする予定だったんだから、野宿の道具は揃ってるし・・・
歩美:で、でも・・・
      この山ってなんか不気味っていうか・・・
光彦:お、お化けとか出そうですよね?
元太:あ、ああ・・・よく昔話に出て来る・・・
      人食い鬼婆とか・・・
      山姥とかよォ・・・
歩美/光彦:や、や、山姥ァ・・・
博士:コレコレ・・
      昔話は昔話じゃ!本当にそんな化け物がいるわけなかろう!
哀:あら・・・
      でもそんなイメージの家なら・・・
      あるわよあそこに・・・
元太:お、おい、まさかアレって・・・
光彦:や、山姥の家なんじゃ・・・
歩美:ウソー・・・
コナン:バーローんなわけねぇっつーーの!
博士:結構大きな家じゃし・・・
      なんとか一晩泊めてくれんか頼んでみよう!
コナン:けど妙だな・・・他に明かりは見えねえから、おそらく建っているのはあの家だけ・・・
      こんな山奥にあんな大きな家が一軒だけなんて・・・
哀:そうね・・・
      まるで私たちを手招きしてるみたいだわ・・・
      おいで・・・おいでって・・・
コナン:とにかく、
      ここで野宿するかあの家に泊めてもらうかどっちかに決めろよ!
光彦:い、行きましょう!!
      山姥の家に!!
歩美/哀:え?
光彦:は、灰原さんと歩美ちゃんはボクが命に代えて守りますから!!
哀:ありがと・・・
      じゃあ私の代わりに食べられてくれるのかしら?
光彦:そ、それはちょっと・・・
      それに、山姥も元太君の方が脂がのっててうまそうだと・・・
元太:お、お前もいいダシになりそうじゃんかよ!
コナン:アホらし・・・先に行くぜ・・・
歩美:あ、待ってコナン君!
博士:いやぁ、立派な茅葺き屋根の家じゃわい!
光彦:なんか山姥の家じゃなさそうですね・・・
      ホラ、山姥って小さなあばらやに住んでいるって感じですし・・・
歩美:あと、包丁持ってるよね?
元太:ああ・・・でっけー出刃包丁だろ?
伊和江:ヒッヒッヒッ・・・
      それは・・・
      こんな包丁かぇ?
元太:で、
歩美:出たァ!!
光彦:山姥ァ!!!
コナン:おばーさんこの家の人?
伊和江:ああ・・・そうじゃ・・・
コナン:悪いけど一晩泊めてくれない?ボクらの車パイクしちゃってさー・・・
伊和江:なんじゃ・・・それならそうとはよ言え!この頃よく、ふもとから儂の畑を荒しに来るガキ連中かと思ったわい・・・
      まあ・・・大した物は食わせられんが・・・
      それでよければ中に入りなされ・・・
博士:ありごとうございます!
      ん?
      おばあさんの他に誰かいるんですか?
伊和江:いや・・・儂一人じゃ・・・
博士:でもスリッパが一組出しっ放しに・・・
伊和江:それは、10年前に料理人になるとほざいてこの家を出て行った・・・
      孫の祥太のスリッパじゃ・・・その時のまま脱ぎっ放しになっておるだけじゃよ・・・
光彦:もしかしてこの写真の人ですか?
伊和江:ああ・・・今じゃそれなりに腕を上げたようで、毎月たいそうな金を送って来よるわい・・・
      まあ、ろくに便りもよこさぬ薄情者の金なんぞ・・・
      一銭も手をつけておらんがなァ・・・
光彦:あ!金魚さんだ!
伊和江:これも孫のじゃ・・・
      こんな面倒な物置いて行きおって・・・
哀:でもこの金魚、かなり大きいわね・・・
伊和江:もう10年以上生きておるからのォ・・・
元太:太らせて食うのか?
光彦:食う食うって元太君・・・それじゃー山姥と変わりません・・・
      よ・・・
歩美:え!?
光彦:い、今、その戸の隙間から誰かがこっちを・・・
元太:お、おい、まさか・・・
歩美:今度は本当に・・・
コナン:山姥じゃねえって・・・
伊和江:はて?
      この辺りにすんでいた者たちは皆、町に出てしまい残ったのは儂だけ・・・
      誰かが訪ねて来る約束もしておらぬはずじゃが・・・
博士:え?
光彦:ちょ、ちょっとコナン君!?
風雅:あ、ボウヤ・・・
      この家の人いるかなぁ?
コナン:う、うん・・・
伊和江:儂に何か用か?
茜:あ、悪いんだけどーー
      私たちィ~~~・・・
      この山に森林浴に来てたんだけどォーー・・・
頼人:道に迷ったあげく・・・
      ガス欠してしまいまして・・・
風雅:よかったら今夜一晩、
      ここで寝させてもらえないっスかねぇ?
伊和江:・・・・・・・・・
      フン・・・今晩は泊めてたるが・・・
      二度とその敷居はまだくでないぞ!
風雅:な、なんか機嫌悪いみたいっスね・・・
茜:なにさ!本当はこんな所、頼まれたって泊まりたくないんだから!
頼人:まあまあ・・・
      これ以上機嫌を損ねたらマズイから・・・
茜:もォー風雅が道に迷うからだよ~~~?
風雅:申し訳ないっスお嬢様!
博士:ホスト?
      あんたち二人はホストじゃったのか・・・
風雅:ああ・・・
      今んトコ俺が店のNo.2で、頼人さんがNo.1っス!
頼人:我々を御贔屓にしてくれるお嬢様のお陰でね・・・
茜:ねえ、見て見て金魚よ!
      超かわいくない?
頼人:ホー結構いるなぁ・・・
風雅:おっ!玉サバだ!
      ホラ、この流金の体型にサバのような尾ヒレがくっついてるヤツ!
      12匹中、こいつだけは滅多にお目にかかれない品種っスよ!
茜:すっごーい!風雅、詳しいじゃーん!
風雅:昔飼ってたっスから・・・
頼人:じゃあ僕は石だ・・・
      右端の透けてるのが石英で・・・
      その横のまだらな石が雲母・・・
      そして、左手前にある黒光りしているのが縄文時代によく使われていた黒曜石!
茜:すごいすごい、二人とも大天才―!!
コナン:天才じゃなく、物知りっていうんじゃねーのか?この場合・・・
哀:計算よ!ああやってバカっぽく振る舞って男をいい気にさせてチヤホヤされたいのよ・・・
      男をダメにするタイプよね・・・
伊和江:・・・・・・・・・
光彦:ん?
      {なんですかこの音・・・
      音はここから?
      ここって、確か台所でしたよね・・・
      え?}
コナン:ん?
      なんだよ光彦・・・
哀:まだ4時前よ・・・
光彦:に、に、逃げ・・・くだ・・・い・・・
コナン:へ?
光彦:は、早・・・ここ・・・ら・・・
      で、でないと・・・
      こ、殺され・・・
コナン:{な!?}
      今の声・・・
光彦:あ、あのお姉さんですよね?
哀:聞こえたのは外から・・・
頼人:おいお嬢様!!
      お嬢様!?
風雅:な、なんっスか?
伊和江:何事じゃ!?
コナン:・・・救急車と警察を・・・
      早く!!
頼人:茜さん!?

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suet_sze 发表于 2007-10-12 20:44:27

FILE.5
鬼婆伝説殺人事件②

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鬼婆伝説殺人事件②

コナン:救急車と警察を・・・
      早く!!
伊和江:う、うむ、わかった!!
頼人:茜さん!?
      茜さん!?
風雅:ら、頼人さん・・・とにかく彼女を中へ・・・
頼人:あ、ああ・・・
コナン:ダメだ・・・
      首の頚動脈を刃物でザックリやられて血が出すぎている・・・
哀:もう手遅れね・・・
博士:そ、そんな・・・
風雅:お、おいボウズ、いい加減な事を・・・
コナン:問題は誰がどんな刃物でそれをやったか・・・しかもこんな山奥で・・・
元太:や、山奥で刃物ってま、まさか・・・
光彦:・・・・・・・・・
歩美:や、や、山姥が・・・
伊和江:やれやれ・・・この雨のせいで救急車も警察もあと1時間以上かかるそうじゃよ・・・
      ん?
哀:どうかした?円谷君・・・
光彦:あ、い、いえ・・・
伊和江:まさかまだ儂を山姥じゃと思うておるんじゃなかろうな?
頼人:ちょっと洗面所をお借りしていいかな?
伊和江:ああ構わんが・・・
頼人:さすがにこの血を落としてくてね・・・
      えっと・・・・・・
風雅:あ、洗面所はその水槽の横の障子から出て、廊下を左に曲がった突き当たり・・・
      ホラ、台所の先っスよ!
光彦:{だ、台所・・・}
ミサオ:フムフムフム・・・
      では皆さんの話を総合しますと・・・
      今朝3時58分頃・・・
      突然外から女性の悲鳴が聞こえて出てみたら・・・
      この女性が首を刃物で裂かれた状態だったんですね?
風雅:え、ええ・・・
頼人:彼女の悲鳴を聞いて、窓から覗いたら、
      彼女が玄関先で倒れているのが見えたんで、皆さんより先に駆けつけられたというわけです・・・
ミサオ:その時、怪しい人影とか見ちゃったりしませんでした?
頼人:いえ、特には・・・
      まだ結構暗かったですし・・・
ミサオ:ちなみにあなた、この家の人?彼女とはどういう関係?
頼人:い、いや・・・
風雅:彼女はその頼人さんと俺のお客・・・
      俺たちは森林浴に行きたいっていう茜お嬢様を車でこの山に連れて来た・・・
      ただのホストっスよ!
ミサオ:へぇーホスト・・・
頼人:ええ・・・彼が道に迷って、車がガス欠になってしまってね・・・
風雅:昨夜一晩ここに泊めてもらったんっスよ!
      このおばーさんの家にね・・・
ミサオ:えーっと、家族の方とかは?
伊和江:おりゃせんよ!
      昔は十数人の大所帯じゃったが・・・
      10年前に孫が出て行って以来、儂一人になってしまったわい・・・
ミサオ:んじゃ、君たちはまた例によって・・・
元太:その兄ちゃんたちと一緒だぞ!!
博士:キャンプ場に行く途中で車がパンクしてしまってな・・・
歩美:おばーさんに泊めてって頼んだの!
哀:その人たちより一足先にね・・・
ミサオ:――って事は、やっぱりまた事件に巻き込まれてくれちゃったわけね・・・
      特に君、コナン君だっけ?
コナン:う、うん・・・
ミサオ:君ねぇ・・・正直、お祓いとかしてもらった方がいいよ?
      ぜーったい禍々しい何かが憑いてるって・・・
博士:そ、それより、犯人の目星はついたのかのォ?
ミサオ:いや、それがねぇ・・・犯行当時、雨が降っていたっていうのに、家の周りは玄関先以外に足跡はなく、凶器もみつからず、おまけに不審者も目撃されていないとなると・・・
      犯人も凶器も・・・
      この家の中って事になっちゃったりするんですけど・・・
風雅:ちょ、ちょっと・・・まさか俺たちを疑ってんじゃないっスよね?
頼人:仕方ないさ・・・彼女をここへ連れて来たのは我々なんだから・・・
ミサオ:そうそう・・・一人ずつしっかり事情聴取させてもたっちゃいますよ!犯行当時、どこで何をやっていたかとか・・・
風雅:冗談じゃねぇ!!証拠もないのに犯人扱いかよ!?
頼人:おい風雅・・・
風雅:その証拠や凶器ってヤツが出て来ねぇかぎり、俺は一言も口を利かねぇからな!!
ミサオ:いいですけど・・・
コナン:・・・・・・・・・
ミサオ:でもとりあえず、あなた方が所持している刃物という刃物は、
      全てここに集めてもらっちゃいますよ!!
      ナイフにノコギリにナタに・・・
      包丁二本・・・――って・・・
      あ、阿笠さん!?なんでこんなに大量の凶器を持ち歩いてくれちゃってるんですか!?
博士:当たり前じゃよ、キャンプに来たんじゃから・・・
ミサオ:えーっと、あなた方二人は本当に何も持ってないんですよね?
頼人:ええ・・・さっき身体検査も済ませたでしょ?
ミサオ:そしてこの家にあったのが包丁三本と・・・
      クワにカマにオノにハサミ・・・
      本当にこれで全部?
伊和江:あとは納屋にしまってある孫の工具箱ぐらいじゃよ・・・もう錆ついておるじゃろうがのォ・・・
光彦:う、う、嘘です・・・
      このおばーさんが真っ赤な柄の出刃包丁を研いでたんですよ!!
      髪を振り乱しながら鬼のような形相で!!!
ミサオ:じゃあその包丁はこの三本の中にはないんだね?
光彦:は、はい!!
ミサオ:――って事なんですけど・・・
伊和江:はてね?赤い柄の包丁なんぞ知らんわい・・・
      多分、この山姥のような見てくれに惑わされ、そんあ幻を見た気になっておるだけじゃないかえ?
光彦:で、でも、ボクは確かにこの目で・・・
ミサオ:とにかくこれからこの家の中を徹底的に調べますから、
      皆さんは奥の部屋で待機してくれちゃってくださいね!!
哀:ホラ、行くわよ吉田さん!
歩美:あ、うん!
      ・・・・・・・・・
博士:あれ?
      おかしいのォ・・・
      テントのペグを打ちつける用に持って来た金槌がないんじゃよ!
光彦:そのバッグ、廊下に出しっ放しにしてましたよね?
元太:おい、まさか犯人がそれを・・・
哀:バカね・・・金槌じゃ人の首は切れないわよ!
コナン:・・・・・・・・・
      オレ、ちょっと刑事さんに聞いてくるよ!
歩美:あ、わたしも・・・
刑事A:ああ、金槌なら・・・
      この近くの森の中で見つけたよ!結構新しいヤツ・・・
コナン:え?ホント?
      じゃあ、ちゃんと調べた方がいいよ!犯人が使ったかもしれないから!
刑事A:でも金槌は刃物じゃないからねぇ・・・
コナン:・・・・・・・・・
      ねぇ、あの箱って調べた?
刑事A:ん?
コナン:他のに比べてあまりホコリがついてないけど・・・
刑事A:ああ・・・調べようとしたけど、凶器をあんなに目立つ桐の箱に御丁寧に紐で結わえてしまう犯人なんていないって山村さんに言われて・・・
      だからこの辺の箱はまだ・・・
      ――って、おいボウズ!!
コナン:あ・・・
刑事A:お、おい、これ包丁じゃないか!!
コナン:{柄が赤い包丁・・・光彦が見たのはこれだな!
      かなり手入れされていて刃こぼれが全くない・・・表面に塗ってあるのは椿油か・・・
      ん?包丁の作者の銘の下に名前・・・
      祥太?
      祥太って、確かあのおばーさんの孫の・・・
      でもなんでおばーさんはこの包丁の事を隠してたんだ?
      普通に考えると凶器だからだろーけど・・・
      もしかしたら・・・}
      え?
      出なかった?
      ルミノール反応出なかったの?
ミサオ:ああ・・・この家の刃物からも・・・君たちのキャンプ道具からも・・・
      もちろんあの赤い柄の包丁にも痕跡はなかったよ・・・
コナン:・・・・・・・・・
ミサオ:せっかくみつけてくれちゃったのに・・・
      残念だったねぇ・・・
コナン:{なるほど・・・やっぱりそうだったのか・・・}
ミサオ:あ、そうそう刃物とは別に、この家の中を泥のついた足で歩き回った跡が見つかってねぇ・・・
コナン:ど、泥の足跡が!?
ミサオ:ああ・・・その犯人がようやくわかったよ・・・
コナン:え?誰なの?
ミサオ:君だよ君!!
コナン:{ゲ・・・}
ミサオ:――ったく!外に出る時はちゃんと靴を履きなさいって・・・
      お母さんに言われなかったのかい?
コナン:そ、そだね・・・
      {そっか・・・
      あの時、慌ててて靴の踵を踏んだまま・・・
      ・・・まてよ、確かあの時・・・}
ミサオ:あ、コラ!何やってんの!?
コナン:え?
歩美:だってー金魚さんノドが渇いてかわいそうなんだもん!
ミサオ:はぁ?
歩美:ホラ、昨夜は水槽のお水、この水垢のトコまであったのに・・・
      結構減ってるよ!
      これって金魚さんが暑くていっぱいお水飲んだって事でしょ?
      だかた歩美、水道のお水を・・・
コナン:{そうか・・・
      だから犯人は金槌を・・・}
      ダメだよ歩美ちゃん・・・カルキを抜いてないそんな水を入れちゃ・・・
歩美:え?
コナン:逆に金魚が弱っちまう・・・
      それに、せっかく金魚たちが見張ってくれてんのに、水を差しちゃいけないよ・・・
歩美:見張る?
コナン:ああ・・・古より伝わる・・・
      凶器の在処をな・・・

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suet_sze 发表于 2007-10-12 20:44:50

FILE.6
鬼婆伝説殺人事件③

FILE.6
鬼婆伝説殺人事件③

ミサオ:えーーっと・・・
      結果から発表しちゃいますと・・・
      この家、及び皆さんが所持していた刃物からはルミノール反応・・・
      つまり血液が付着していた形跡は全く見られず・・・
      さらに、首の頚動脈を刃物で切られ悲鳴をあげた大庭茜さんの元に皆さんが駆けつけた後・・・
      誰もこの家から離れていない事を踏まえますと・・・
      凶器を持ち去る事は不可能という事になり・・・
      皆さんはシロって事になっちゃいます!
風雅:んじゃ、事情聴取もなしって事でいいんスよね?
ミサオ:いや、皆さんの話を聞いて、今後の捜査の参考にしたいので、後日、改めて署の方に御足労してもらっちゃうかも・・・
風雅:まあ参考人ならいいっスよ!
光彦:あ、あのーー包丁はどうなりましたか?
ミサオ:ん?
光彦:ホラ、今朝、そのおばーさんが台所で研いでいた・・・
      赤い柄の包丁ですよ!!
ミサオ:ああ・・・それならコナン君が桐の箱にしまってあるのを見つけてくれたよ!
      もちろんルミノール反応は出なかったけどね!
      なぜその包丁の事を黙っていたか、後で署でじっくりお聞きしちゃいますからね!
伊和江:フン・・・ただ忘れておっただけじゃ・・・年じゃからのォ・・・
元太:でもよー犯人どうやって逃げたんだよ?
歩美:窓の周りに変な足跡残ってなかったんだよね?
哀:まさか犯人は幽霊だなんて言うんじゃないでしょうね?
ミサオ:ああ、それはきっと犯人が何かのトリックを使ってくれちゃったんだと・・・
博士(コナン):いやいや、足跡がなくて当然なんじゃよ・・・
      犯人も凶器もまだ・・・
      この家の中なんじゃからな!!!
風雅:な、
頼人:なに!?
博士:コレ!ワシの声を使うなら始める前にそう言ってくれ!ビックリするじゃないか!
コナン:悪い・・・
ミサオ:あのーーお言葉ですけど・・・
      我々警察が念入りに調べて何も見つからなかったこの家のどこに、凶器があるっていってくれちゃってるんですか!?
博士(コナン):見つからなかったんじゃなく、まだ捜してないんじゃよ・・・
      なぜならその凶器は・・・
      犯人が元々この家にあったある物の形を変えて刃物にした物で・・・
      見た目は全く凶器には見えんのじゃからな・・・
ミサオ:か、形を変えた?
      この家の中の物を?
光彦:ちょ、ちょっと待ってください・・・
      この家に元々あった物を使ったって事は・・・犯人はこの家に詳しい人って事になって・・・や、やっぱり犯人は・・・
      この家の住人の・・・
      このおばーさんって事ですか!?
博士(コナン):いやいや、この家に詳しいのは・・・
      そのおばーさんだけじゃないよ・・・
光彦:え?
博士(コナン):20年近くこの家に住んでいた人物がこの中にもう一人おるんじゃ・・・
元太:こ、この中にかよ?
博士(コナン):そうじゃろ?
      おばーさんのお孫さんの香原風雅さん?
風雅:{な!?}
頼人:お、おい風雅、本当か?
風雅:バカな・・・そ、そのジイさんのフカシっスよ!だいたい、なんの証拠があって・・・
哀:そういえばあなた・・・この家の洗面所の場所を聞かれて、即答してたわよね?
風雅:お、覚えてたんだよ、昨夜使ったから・・・
コナン:じゃあ、どうしてあんな事言ったの?
風雅:あ、あんな事?
コナン:ホラ、お兄さんたちがここに訪ねて来た時に言ったじゃない・・・
      「ボウヤ、この家の人いるかなぁ?」って・・・
      あれって、ボクがこの家の子供じゃないってわかってたって事でしょ?
風雅:あ、いや、それは・・・
ミサオ:そうなんですか?
風雅:じ、実はその孫って奴に頼まれたんスよ!
      しばらく会ってないおばーさんが元気かどうか様子を見て来てくれって!その時聞いたんスよ!おばーさんが一人暮らしだって・・・
ミサオ:本当ですか~~~?
風雅:マ、マジっスよ!信じてください!
コナン:だったらなんで金魚の事知ってたの?
風雅:き、金魚?
コナン:お兄さん言ってたよね?
      12匹いる中でこの玉サバだけは滅多にお目にかかれない品種って・・・
風雅:だから言っただろ?俺も昔、金魚を飼ってたって!
      金魚の種類ぐらい見りゃわかるよ!
コナン:いや、種類じゃなくて数だよ・・・
風雅:数?
コナン:いくら金魚に詳しくても、パッと見ただけで水槽の中を泳ぎ回る金魚の数が12匹だなんて・・・
      その金魚を飼った人でないとわからないよね?
ミサオ:なるほど・・・確かにそうだねぇ・・・
風雅:い、いや違う・・・
      俺は・・・
      俺は・・・
頼人:じゃあまさか道に迷って車がガス欠してここに来たのは・・・
博士(コナン):ああ・・・多分、おばーさんの様子をこっそり見に来るためにわざとそうしたんじゃろう・・・ホストになる時に整形したその顔ならバレないと思ってな・・・
ミサオ:なるほどなるほどーー!――って事は、あなたが事情聴取を異常に嫌がってくれちゃったのは・・・
      犯人だったからですねー!!
風雅:ち、違う・・・俺は人殺しなんかじゃ・・・
博士(コナン):いや・・・それは、本名を隠すためじゃよ・・・
ミサオ:本名?
博士(コナン):そうじゃ!事情聴取されたらまず名前を聞かれるじゃろ?
      それがみんなの前でバレるのを恐れて嫌がったんじゃ!
      自分がこの伊和江さんの孫の祥太じゃとな!
      風雅なんて名前はホスト用につけた源氏名じゃろうしな・・・
ミサオ:あのーー・・・本名を隠すためって事は、風雅さんは犯人じゃないって事?
博士(コナン):ああ・・・
ミサオ:でもさっき犯人はこの家の物をうまく使ったって言ってましたよね?
      じゃからこの家に詳しくなくても、見て、それが何かわかれば凶器に利用できる代物なんじゃよ!
博士(コナン):しのある物と、盗まれたワシの金槌を使えばな・・・
光彦:か、金槌ですか?
博士(コナン):一晩で水槽の水が減ったのは、金魚が水を飲んだからじゃないかと・・・だが実はそうじゃなくて・・・
哀:水槽の中の何かが取り出されたからって事ね・・・
元太:だからなんなんだよ、その何かって?
博士(コナン):そう、それははるか昔・・・縄文時代に武器としてよく使われていた・・・
      黒曜石じゃよ!!
頼人:こ、
風雅:黒曜石!?
博士(コナン):そうじゃ!あれを砕くとかなり鋭い刃物状の破片ができる!
      犯人はそれを使って、茜さんの首を切り裂いたんじゃよ!
      砕くのに使ったのはワシの金槌じゃ・・・
      砕いた場所は、金槌が落ちていたという森の中・・・砕く時に出る大きな音を皆に聞かせないためにな・・・
      多分、夜中の内、雨が降る前にその凶器を拵えたんじゃろう・・・
      じゃから足跡が残っていなかったんじゃよ・・・
ミサオ:フムフム・・・
哀:それで?誰なの?それをやった殺人犯・・・
博士(コナン):それは・・・水槽の中の石を見て、すぐに黒曜石じゃと判別した・・・
      安達頼人さん・・・
      あんたで、決まりじゃよ!!
頼人:ちょっと待ってくださいよ!
      石に詳しいだけで犯人だなんて・・・
      あれが黒曜石だという事はバアさんも、
      その孫だっていう風雅だって知ってたはず・・・なのになんで僕だけ!?
博士(コナン):靴じゃよ!!
頼人:く、靴!?
博士(コナン):確か茜さんが悲鳴をあげた時、彼女が玄関先で倒れているのを窓から見て駆けつけたと言っておったよな?
      どこか遠くで聞こえた悲鳴の主を捜しに行くのならまだしも、
      玄関先に倒れているとわかってる彼女の元へ早く駆けつけなければならないあの状況で・・・あんたがハイカットの靴をしっかりと履き、おまけに靴紐をちゃんと結んでおった・・・
      つまりあれは、駆けつけたのではなく、あんたが最初からそこにいて、
      その場で茜さんを殺したんだという事を物語っておるんじゃよ!!
頼人:・・・・・・・・・
博士(コナン):失敗したのォ・・・風雅さんやコナン君のように靴の踵を踏むか、おばーさんのようにサンダルを履いていればワシも怪しまなかったんじゃがな・・・
ミサオ:でもねぇ・・・靴の履き方だけで犯人だと決めつけるのは・・・
博士(コナン):もしろんそれは頼人さんに目をつけるきっかけ・・・決め手は金槌じゃよ!
ミサオ:金槌って・・・まだあれからは誰の指紋も・・・
博士(コナン):黒曜石を砕く時、この家の事を知っているおばーさんやお孫さんなら、納屋にあるという工具箱の中の何かを使うはず・・・
      わざわざ、危険を冒してワシの荷物から金槌を拝借したりはせんよ・・・
      そう・・・そうやって凶器を作り、懐に忍ばせて、早朝茜さんを玄関先に呼び出し、
      首を切り裂いて殺害した後、あえてその場に留まり、真っ先に駆けつけたフリをしたんじゃよ・・・服に血がついても不自然じゃないようにな・・・
ミサオ:し、しかし、その凶器は一体どこに?
博士(コナン):まだ見つかっていないのなら恐らくは・・・
      あの水槽の中じゃろうな・・・
      あんたが彼女の血を落としたいと言って洗面所に向かう前に水槽に触っていたから、いれたのは多分あの時・・・
      つまりまだ、その凶器に残っておるはずじゃよ・・・
      茜さんの血もあんたの指紋も・・・
      とても拭き取るような暇なんてなかったじゃろうからのォ・・・
ミサオ:――って、言ってくれちゃってますけど・・・
      どうなんですか?
頼人:ええ・・・悪いと思ってますよ・・・
      あの金魚たちにはね・・・
ミサオ:金魚?
頼人:だってそうでしょ?
      あんな女を殺すために、僕に住処を荒らされてしまったんだから・・・
ミサオ:でもなんで?あなたがホストしてる大事なお客さんだったんでしょ?
頼人:そのホスト・・・近々辞める予定だったんですよ・・・
      僕の親が彼女の父の金融会社に借りた借金も、ようやく返せるめどがたったので・・・しかし昨夜あの女が・・・
茜:「あ、その借金、3倍ぐらいに膨らんじゃってるわよ!」
頼人:「え?」
茜:「頼人の親に値上がりしそうな株があるって勧めたら乗って来ちゃってさーー・・・
      今頃、青い顔してるんじゃないかなぁ・・・
      その株を発行してる会社の社長が捕まって大暴落してるから・・・」
頼人:「・・・・・・・・・」
茜:「でも神様にいっぱいいっぱいお礼しなきゃね!
      あってこれで頼人が一生私の下僕でいてくれるんだもの~」
頼人:ホストは借金を返すためにやむなくやっていたから、さすがにきつかった・・・
      元々僕は昔気質な人間でね・・・女に尽くすこの仕事は柄じゃなかったんですよ・・・
      でもまさか使う凶器まで・・・
      昔ながらの物になってしまうとはね・・・
風雅:あ、すみません・・・その包丁・・・
刑事A:ああ・・・例の赤い柄の出刃包丁だよ・・・何も出なかったから元に戻す所だけど・・・
風雅:!?
      {こ、
      これは・・・}
伊和江:なぁ兄さんや・・・
      孫の事を知っておるなら伝えてくれんかえ・・・
      儂の事は心配せんでええから・・・
      自分の体だけは・・・
      体だけは大事にしてくれと・・・
風雅:あ、ああ・・・伝えるよ・・・
      伝える代わりに・・・
      この包丁・・・もらってっていいかなぁ?
      アイツに渡したらきっと喜ぶと思うから・・・
歩美:え?おばーさん、あの人が孫ってわかってたの?
コナン:ああ・・・だからあの包丁を隠してたんだ・・・立派な料理人となって孫が帰って来た時に贈るつもりで毎日研いでたんだろうから・・・
光彦:で、でも本当に鬼のような怖い顔で研いでましたけど・・・
コナン:般若の面と一緒さ!
      あれって怖い顔だけど、哀しい顔にも見えるだろ?
      きっと辛い気持ちを押し殺して必死で研いでいたんだと思うぜ・・・
      見てくれも志も変わっちまった孫のために・・・元の道に戻ってくれるかもしれないという微かな望みをその刃の光に託してな・・・
「その一か月後、見覚えのある顔の若い板前さんが板場で怒られていた・・・」
先輩:遅ぇぞ田中!
      まだ下ろせねぇのか!?
風雅:す、すみません!!
「赤い柄の包丁を握りしめて・・・・・・」

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 13:00 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:45:17

FILE.7
西からの手がかり

FILE.7
西からの手がかり

園子:なーーんでこんなに暑いのよ!!
      この園子様の美肌にケンカ売ってるつもりー?
蘭:ホント・・・もう9月に入ったのにねぇ・・・
園子:こんな事なら、わたしも瑛祐君みたくすっ飛んで帰って家で涼んでりゃよかったよ・・・
コナン:え?すっ飛んで帰った?瑛祐兄ちゃんが!?
園子:ええ・・・最近ずっとそうよ・・・授業が終わったら消えてるって感じ・・・
蘭:ひょっとして好きな子ができたんじゃない?近所のお店の店員さんとか・・・
園子:あのドジっ子がその女の子に会いに通い詰めてるってわけ?
蘭:そうそう!
コナン:{いや・・・
      恐らくアイツはあの女がどこかの病院に入院している事に感づいて捜し回ってんだ・・・
      水無怜奈・・・
      未だ意識が戻らないあの黒ずくめの奴らの仲間を・・・
      彼女の周りはFBIが固めてるから、そう易々と病院の場所にはたどり着けねぇと思うけど・・・
      本当瑛祐が何者かがわからねぇとこっちも動きようが・・・
      お、電話・・・
      えーっと、左はコナン用だから・・・右は・・・
      工藤新一宛て!}
      あ、ボク用事思い出したから・・・
      先に帰るねーー!
蘭:う、うん・・・
コナン:はい、もしもし?
平次:何回コールさせてんねん!?さっさと取らんかい!!
コナン:わ、悪いな服部、こっちにも都合があってよ・・・
平次:待ちくだびれて死ぬかと思たわ・・・
コナン:それで?何かわかったのか?水無怜奈の事、調べてくれたんだろ?
平次:ああ・・・非番の日の大滝ハン捕まえて調べてもろたで!訳はまだ言われへんちゅうてなァ!
      大阪の学校の名簿を20年前まで遡ってチェックしても、水無怜奈っちゅう名前の生徒はいてへんかったそうや!
      しゃーないから、10年前に水無怜奈によー似た女が写真取られたっちゅう通天閣の周りを、彼女の写真持って二人で聞き込みしたんやけど・・・
      今、仕事休んでるアナウンサーやっちゅうのを知ってるだけで、若い頃の彼女を見た者は誰もおらんかったで・・・
コナン:そうか・・・
平次:彼女の方はな・・・
コナン:え?
平次:お前に転送してもろた本堂瑛祐の写真見せたらヒットしょったで!!
      こいつのガキん頃を知っとるっちゅう奴がなァ!!
コナン:ほ、本当か!?
平次:ああ・・・通天閣のそばのお好み焼き屋のオッチャンなんやけど、コイツ、親父に連れられてしょっちゅう食べに来てたみたいやで!
コナン:親父って・・・その人一般人か?
平次:無口な男やったみたいでな、わかったんはその親父が本堂って呼ばれてたっちゅう事だけや・・・
コナン:呼ばれてた?
平次:そうや、たまにその男、仕事仲間も連れて来とったみたいやで・・・まぁ、数年前からバッタリ来ぇへんようになったそうやけど・・・
コナン:その仕事ってどんな仕事かわかんなかったのか?
平次:ああ・・・せやけどそこの前の店長ならなんか知っとるかも知れんて言うてたわ・・・
      その男と妙にウマが合ってな、店閉めた後もよー二人きりで話し込んでたらしいで・・・
コナン:それ、どんな話だったんだ?前の店長に会ったんだろ?
平次:会えるわけないやろ・・・
      その店長・・・
      もうこの世にはいてへんねんから・・・
コナン:お、おい、まさか・・・
      それって黒ずくめの奴らと関係が・・・
平次:ちゃうちゃう、癌や!
      もう80近かったらしいしな・・・
コナン:・・・じゃあ、わかった情報はそこで打ち止めってわけか・・・
平次:いや、こっからが本番や・・・その店長にはえらいかわいがってた孫がおってのォ・・・
      その孫にならなんでも話してたんやないかっちゅう話やで!
コナン:孫か・・・
平次:その孫の大学が大阪で、4年間こっちにいたんやけど・・・その間、孫も店によー食べに来てたし、その男とも会うてたんやないかって言うてたで・・・
コナン:その孫、今どこに?
平次:東京で模型店やってるそうや・・・その店の住所も聞いたけど・・・
      話、聞きに行くんやったら気ィつけや・・・
      その本堂瑛祐の親父っちゅう男、只者やないで・・・
コナン:え?
平次:その親父が連れて来た仕事仲間っちゅう連中はほとんど毎回面子が変わっとって、半分以上が外国人・・・
      しかもや、その親父も含めて全員、葬式抜け出して来たみたいな黒っぼい服やったらいしな!
コナン:そ、それ間違いないんだな!?
平次:ああ・・・それにや、写真に撮られるのをごっつ嫌がっとって、その親父の呼び名が来る度に変わってたそうや・・・坪内やったり石川やったり・・・
平次:本堂はそん中の一つやったっちゅうこっちゃ!
コナン:なるほど・・・無口なのは用心深かったせいって事か・・・
平次:そうや・・・せやからその孫がその親父に会ったんやとしたら・・・
      ひょっとすると・・・
コナン:その孫は監視されているかも・・・
      しれねえってわけだな・・・
博士:えぇ!?
      本堂瑛祐の事を探りに行くじゃと!?
      これからか!?
コナン:ああ、今すぐに!
      正確には、本堂瑛祐の父親の事を知っている人に会いに行くんだけどな!
博士:で、でも大丈夫か?
コナン:平気だよ、蘭には今夜はここに泊めてもらうって電話したし・・・
博士:いや、そうじゃなくてその彼、黒ずくめの男たちと関係があるかもしれんのじゃろ!?
コナン:だから焦ってんだよ!
      ぐずぐずしてると話を聞きつけて・・・
      アイツも一緒に行くって言い出しかねないから・・・
博士:アイツ・・・って?
コナン:ホラ、今、風呂に入ってる・・・
哀:あら・・・
      呼んだ?
コナン:風呂早っ・・・
博士:あ、はい・・・
      実はあなたのおじいさんに生前頼まれましてね・・・
      とても仲良くしていて店の常連だったある人にある物を渡してくれと・・・
      その人の見当は大体ついているんですが、一応確認を取りたくて・・・なんでもとても大切な物らしいので・・・
宗兵:ああ・・・もしかしてよく息子さんを連れていたお客さん?
博士:そ、そうかもしれません!!
      その人の名前とか勤め先とかわかります?
宗兵:さぁ・・・僕も二、三度会っただけだから・・・
博士:じゃあその人の特徴とかは・・・?思い当たる人が二、三人いるので・・・言って頂ければ・・・
宗兵:ウーーン・・・急に言われても思い出せないなぁ・・・
      なんならその人の写真、見てみます?
博士/コナン:え?
博士:あ、あるんですか、写真!?
      とても写真嫌いな方だと聞いていたんで・・・
宗兵:そうそう・・・でも偶然撮れてたんだ、一枚だけ・・・
      どうやらその人の息子さんが僕のカメラをいじってたらしくて・・・
博士:そ、その写真、今から拝見しに伺ってもよろしいですか!
宗兵:い、今から?今日は7時に店を閉めた後ジムに行く日だから、家に帰るのは11時過ぎになっちゃうと思うけど・・・
博士:構いませんとお宅の前で待っていますから・・・
宗兵:あ、いいや!ジムはキャンセルしてすぐ行くよ・・・
博士:いいんですか?
宗兵:ああ・・・久し振りにおじいちゃんの話も聞きたいし・・・
      じゃあ、8時に今から言うマンションの前で待っててくれるかな?
博士:あ、ありがとうございます!
宗兵:あんたの特徴もできたら・・・
博士:あ、はい!!
      おかしいのォ・・・
      場所は会ってるはずなんじゃが・・・
コナン:ちょっと様子見てくるから!
博士:え?
コナン:灰原は車に乗ってろよ!
哀:・・・・・・・・・
コナン:えーっと、部屋番号は確か・・・
哀:302号室よ!
コナン:乗ってろって言ったろ?
宗兵:よォ・・・
博士:え?
宗兵:よくここを嗅ぎ付けたなァ・・・
      ジイさんよォ・・・
      あ、コレ店のモデルガン・・
      さっき電話してきた人だよね?
博士:は、はい・・・
宗兵:おじいちゃんの知り合いなら、このギャグ通じると思って!おじいちゃんは無類のガンマニアでサスペンスおたく・・・おじいちゃんだ家の前で待ってるとよくこういう出迎えを受けてたんでね・・・
博士:あ、ああ・・・そうじゃったのォ・・・
コナン:{なるほど・・・このギャグのためにオレたちがじれて呼び鈴を鳴らしにここに来るまで待ってたわけね・・・}
宗兵:えーっと、その子たちは?
博士:ま、孫じゃよ!
      勝手について来たんじゃ・・・いけなかったかのォ?
宗兵:いいけど・・・
      かなり散らかってるよ!
博士:あ、はい・・・
宗兵:どうぞー!
コナン:{うわっ!ホントに散らかってやがる・・・}
哀:{スリッパグチャグチャね・・・}
博士:ちょっとトイレをお借りできるかのォ・・・
宗兵:ああ・・・
      どうぞーー!
      しかし暑いなァ・・・
哀:昼間、かなり蒸していたから・・・熱がこもっているのね・・・
宗兵:えーっと・・・
      アルバムはこの一番上の段に・・・
      あれ?
      ないなぁ・・・
      ここに入れたと思ったのに・・・
コナン:ん?
      {濡れてる・・・
      水?
      湿ったティッシュ・・}
      ねえ、その写真ってあのPCに入ってないの?
宗兵:あ、そっか!
      今、出すから・・・
      ちょっと待ってて・・・
      あれ?
      データ消えちゃってるよ・・・
      変だなぁ・・・消した覚えないのに・・・
      なんで?
コナン:・・・・・・
      多分、この部屋に何者かが忍び込んでいたんだよ・・・
宗兵:え?
コナン:しかも・・・
      ついさっきまでね・・・

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 13:03 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:46:24

FILE.8
写真の行方

FILE.8
写真の行方

宗兵:こ、この部屋に誰かが忍び込んでた?
      ついさっきまで!?
      そ、そんなまさか・・・
コナン:その証拠ならいくつかあるよ!
      きっかけはあのトイレのスリッパ・・・
      玄関の所のスリッパはあんなに散らかってるのに・・・
      仕事帰りのお兄さんが自宅であるこの部屋に戻り、トイレの扉を開けたらなぜかスリッパがきちんと揃えられていた・・・
      これってお兄さん以外の誰かが、お兄さんが仕事で部屋を空けてるスキにトイレを使った可能性が高いって事だよね?
宗兵:あ、ああ・・・
      でもよォ・・・俺だってトイレのスリッパぐらい・・・
      たまにはちゃんと揃えることだって・・・
コナン:たまにはでしょ?いつも必ずじゃないよね?
宗兵:そ、そうだけど・・・
コナン:だったら疑うきっかけには十分だよ!
      次は目についたのは床に点々と落ちている水・・・
宗兵:み、水?
コナン:見ただけじゃ、これがなんだかわからないけど・・・
      落ちている場所が、本棚の前と机の周辺に集中している事とゴミ箱の中のティッシュが湿ってた事を踏まえると・・・
      恐らくこの水は人の汗だと思うよ!
      もちろん、ここに忍び込んでた誰かのね!
宗兵:あ、
      汗だとォ?
哀:なるほど?その誰かさんは、熱のこもったこの部屋で大量の汗をかき、それをティッシュでぬぐってゴミ箱に捨て、ぬぐえなかった汗が、足を止めたであろう本棚や机の周りに落ちてたってわけね・・・
博士:じゃが、暑かったのならクーラーをつければいいじゃないか?
宗兵:そうだよ!俺は外出中も部屋の明かりをつけっ放しにしてるし、クーラーのリモコンもわかりたすく机の上に置いてたんだぜ?
コナン:いや、あえてクーラーをつけなかったんだよ!
      お兄さんが帰って来て、少しでも空気が冷えてたら不振に思うから・・・
      それに、一度冷えた空気がクーラーを止めた後どれくらいで元の温度に戻るかなんて正確にはわからないしね・・・
宗兵:た、確かにそうだが・・・
コナン:そして決定的な証拠は・・・
      少々熱を持ったこのPCの本体!
宗兵:な、何!?
コナン:電源を入れたのはたった今なのに、CPUのある部分がもう熱くなってるなんておかしいよね?
宗兵:お、おい、まさかそいつの狙いは・・・
コナン:うん!多分、写真だと思うよ!
      PCの中の写真のデータが消えてるし・・・
      本棚にあったはずのアルバムがなくなってるみたいだから・・・
      ちなみに、ついさっきまで犯人がここにいたっていうのは・・・
      この熱のこもった部屋の中で、汗もティッシュも乾ききっていなかったから・・・
      床に落ちた汗の表面積と、部屋の大体の気温と湿度と、空気の流れが全くなかった事、そして汗の乾き具合から推測すると・・・少なくとも10分ぐらい前まではここにいたと思うよ・・・
宗兵:な・・・
      何なんだ!?
      ボウズ、お前何なんだよ!?
コナン:江戸川コナン・・・
      探偵さ・・・
宗兵:た、探偵?
哀:問題は、その誰かさんがどうやってここに入ったかよね?
      見たところ、玄関の扉にはこじ開けた形跡がなかったし・・・
コナン:となると、侵入したのは玄関の扉以外の場所って事なる・・・
      入るよ!
宗兵:お、おい・・・
コナン:部屋はこことそこの二つだけ?
宗兵:あ、ああ・・・
コナン:{ん?
      カーテンが揺れてる?}
      窓・・・
      開いてるよ・・・
哀:え?
博士:じゃあ、まさか犯人はそこから・・・
宗兵:いや、その窓、いつもそのくらい開けてるんだ・・・
      この部屋でいつもジオラマ作ってて・・・
      部品を着色したり接着したり削ったりするからかんきするために・・・
      それに・・・
      見てみなよ!
      窓の外には飲み屋さんが並んでてよ、人通りも多いだろ?
      ロープとか使ってここから出入りすればすぐに見つかっちまうよ!
      出入りしたのが真夜中なら別だけど・・・
      まだ夜9時前だしな・・・
哀:じゃあ、侵入場所はそこじゃないって事かしら?
宗兵:ああ・・・ここからじゃ無理だ!
      それより俺が気になるのはあんたらの方だよ・・・
博士:え?
宗兵:あんたらはおじいちゃんの友人で、おじいちゃんがやってたお好み焼き屋の常連のある客に、おじいちゃんから預かってた物を渡した言って言うから・・・その客の写真を見せるために部屋に入れらけど・・・
      いきなり探偵気取りのボウズが部屋を調べたりして、何かおかしくないか?
      だいいち、その客の目星が付いてんなら預かった物をそいつらに見せりゃわかるじゃねーか!
      「これをもらう心当たりはないか?」って!
      贈り主はおじいちゃんだって教えてよ!
博士:あ、いや・・・それは・・・
コナン:財布だよ!
      お金がいっぱい入ってるおっきな財布!
宗兵:さ、財布?
コナン:それって、おじいちゃんのお店の忘れ物らしくってさ・・・だから見せられなかったんだよ!自分のじゃなくても自分のだって言う人がいるかもしれないから・・・
宗兵:さ、財布なら仕方ねぇか・・・
コナン:ねぇ、それよりこの部屋の合い鍵持ってる人いない?
宗兵:いるけど三人・・・
コナン:それ、どんな人?
宗兵:一人は俺の元カノの早織!まだ鍵を返してもらってなくて・・・
      後の二人は、モデラー仲間の多湖と古庄!ジオラマの大会が近づくと二人に手伝ってもらってるから、いつでも出入りできるように合い鍵を・・・
      でも、三人とも空き巣に入るような奴じゃないぜ?
コナン:一応電話してみようよ!今日、何してたかって・・・警察の人を呼ぶ前にさ!
宗兵:あ、ああ・・・
博士:おい、新一君・・・
      すぐに警察を呼ばないという事は・・・まさかここに忍び込んだのは・・・
コナン:黒ずくめの奴らじゃねーよ・・・
博士:え?
コナン:奴らにしては証拠を残し過ぎだ・・・
博士:じゃが・・・住人が急に帰って来たから焦っていたんじゃないか?ホラ、今日は彼、夜11時までジムに言ってるはずだったんじゃろ?
哀:だったら玄関の扉を開けた時にまだこの部屋にいるはずよ・・・
      部屋にいたんじゃ帰って来るかどうかなんてわからないもの・・・
      まぁ部屋の外に見張りがいて、急に帰って来たのを知らせたとしても、
      こんな証拠を残すぐらいなら住人の帰宅を待ち伏せて殺し、部屋に火をつけて何もかも灰にしてるでしょうけどね・・・
博士:じゃあなんですぐに警察を呼ばんのじゃ?
コナン:警察が来て事情聴取されたら博士がおじいさんの知り合いじゃないとバレちまって、これ以上この人に話を聞かなくなる・・・
      だから警察沙汰になる前に、この人に素早く事件を把握させ、この部屋に忍び込んだ犯人を捕まえて、取り戻さなきゃいけねぇんだよ・・・
      本堂瑛祐の父親が写ってるっていう・・・
      その写真をな!!
宗兵:あ、早織か?
      いや別に・・・用って事はないんだけど・・・
      どーしてるかなーって思ってよ・・・
      今日とか何してた?
早織:はぁ?なんで別れたあんたにそんな事言わなきゃいけないのよ!?
宗兵:そ、そうだよな・・・
早織:別に・・・洋服とか買いに出かけてたわよ!これから新しい彼とデートだし~
宗兵:そ、そうか、よかったな・・・
早織:ええ!米花ホテルでイタリアン食べるの!
      宗兵もたまにはいい物食べなさいよ!あんたカップメンばっかでしょ?
宗兵:あ、ああ・・・
早織:それと、ちゃんとお風呂に入ること!わかった?
宗兵:お、おう・・・
早織:じゃあ・・・もうすぐ彼、部屋に来るから・・・
コナン:ん?
早織:電話しないでね・・・
宗兵:あ、ああ・・・悪かったな・・・
コナン:・・・・・・・・・
      {湿ってる・・・
      汗か・・・}
多湖:え?
      今日一日何してたかって?
      部屋にこもって戦車作ってたよ!ティーガーI!コンテストも近いしな!
宗兵:そうか・・・それで?うまくいってるか?多湖・・・
多湖:ああ・・・バッチリさ!錆びた感じもイケてるぜ!
宗兵:そりゃ楽しみだ!
      最近お前、急に腕上げたからなぁ・・・
多湖:あ、そうそうお前に兵隊、明日までに仕上げておいてくれよ!
      俺の戦車とちゃんとフィットするかどうか見ていきらいから・・・
宗兵:あ、明日?
多湖:ああ・・・色も塗っておいてくれると助かるよ・・・俺、明後日から忙しくなりそうだから・・・
宗兵:マジかよ・・・徹夜しなきゃいけねぇじゃねーか、洗い物や洗濯物もたまってんのに・・・
多湖:んなモン起きてからやれよ!もう夜遅いから近所迷惑だしよ!
      なんなら俺か朝行って、お前が寝てる間に洗い物とかやっておいてやろうか?
宗兵お、悪いな・・・
      そりゃ助かるよ・・・
      あ、
      誰か来たみたいだ・・・
多湖:んじゃまた明日!
宗兵:はい・・・
宅配便:宅配便でーす!
宗兵:あ、はい・・・
      今、鍵開けますねー!
コナン:・・・・・・・・・
宗兵:え?
      風邪ひいて一日家で寝てた?
      おいおい、大丈夫かよ、古庄!?
古庄:ええ、なんとか・・・悪いウイルスにやられてしまったみたいです・・・
      西郡さんも部屋、ちゃんと掃除しておいた方がいいですよ・・・そこも僕の部屋に負けず劣らず散らかってますから・・・
宗兵:お、おう・・・
古庄:あ、ウイルスといえば、PCのアンチ・ウイルスソフトのアップグレードをしておいてくださいね!
宗兵:ああ・・・最近、質の悪いウイルスがはやってるらしいな・・・
古庄:ええ・・・だから西郡さんがブログに載せてる、僕達が作ったジオラマの写真が消されちゃったりしたら・・・僕泣きますよ・・・
宗兵:でも、写真ぐらいまた撮れば・・・
古庄:ジオラマは生きてるんです!!その日によって質感や表情が変わるんですよ!!
宗兵:ああ、わかったわかった!お前の写真の腕にはいつも感謝してるから・・・
      じゃあしっかり寝て風邪治せよ!
      ふう・・・
コナン:ねぇ・・・
      スリッパの数とか覚えてる?
宗兵:いや・・・
      ジオラマが完成したら、仲間を大勢呼んで作品を肴によく酒を飲んでいるから・・・かなりたくさん買ったとは思うけど・・・
      数まではなぁ・・・
コナン:・・・・・・
      {湿ってるスリッパはないな・・・}
博士:それで?三人の中に怪しい人はいましたか?
宗兵:全然・・・
      みんないつもの通りだったよ・・・
      まあ後は、警察を呼んでからで・・・
コナン:あ、あのさー・・・
      その三人ってどんな人?
宗兵:だんな人って・・・さっき話したじゃないか・・・
コナン:ホラ、太ってるとかやせてるとか背が高いとか・・・
宗兵:最初に電話した早織は・・・
      身長150㎝ぐらいだけど、結構太りぎみかな・・・
      次に電話した多湖は、かなり小柄・・・
      彼女より背が低かったよ・・・
      最後の古庄は長身でやせていて・・・
      180㎝以上あるんじゃないか?
      でも、んな事今はどーでも・・・
コナン:いや・・・これでハッキリしたよ・・・その三人の中にここに忍び込んで写真を盗っていった犯人がいるって・・・
宗兵:な!
      なんだと!?
コナン:しかも、ビックリした事にその人は今も・・・
      ボクたちの目と鼻の先で・・・
      息を潜めてるって事もね!

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 13:04 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:46:50

FILE.9
カンパニー

FILE.9
カンパニー

コナン:これでハッキリしたよ・・・
      その三人の中にここに忍び込んで写真を盗っていった犯人がいるって・・・
      しかも、ビックリした事にその人は今も・・・
      ボクたちの目と鼻の先で・・・
      息を潜めてるって事もね!
哀:め、目と鼻の先って・・・
博士:ま、まさかこの部屋に・・・
宗兵:フン・・・面白いじゃねーかボウズ・・・
      その犯人って奴がこの部屋の合い鍵を持ってる元カノの早織や・・・
      モデラー仲間の多湖や古庄の中にいて・・・
      そいつが今もこの部屋のどこかに隠れてるって言うなら・・・
      今すぐそいつをここに引きずり出してみせろってん・・・
コナン:うん、いいよ!けど、その代わり約束してくれる?
      犯人が出て来たら警察の人を呼ぶ前に、
      今も犯人が抱えてる写真をボクたちに見せるって!
      警察の人が来たら当然、証拠品としてその写真が入ったアルバムごと持って行かれちゃって当分、見られなくなるかもしれないからさ!
宗兵:あ、ああ・・・
      確か、おじいちゃんのお好み焼き屋に財布を忘れた客の写真だったよな?
コナン:うん!その人財布なくしてすっごく困ってると思うからすぐに返してあげたいんだ!
宗兵:でもなァ・・・その写真を盗んだ奴がなんでまだこの部屋にいるってわかるんだよ?
コナン:汗さ!
      ボクが踏み台にしてた椅子、汗で湿ってたよ・・・
      これって犯人もボクみたいにこの椅子を踏み台にしてて、そのとき足の裏にかいてた汗で湿ったって事だよね?
宗兵:あ、ああ・・・
      けどその汗がまだ渇いてないからって言ったって、この部屋に隠れているとは・・・
コナン:ないんだよ!
      その犯人が履いてたはずの、汗が染み込んでじっとり湿ってるスリッパが・・・
      どこにもね!
      ホラ、床に足跡が残ってないって事は、犯人はスリッパを履いてたって事だよね?
宗兵:拭いたんじゃねぇか?足跡ぐらい・・・空き巣に入ってんだからよ!
コナン:だったら床に落ちてる汗も拭いてるはずだよ!
宗兵:でもよォ、ボウズが調べたのは玄関の所のスリッパだけだろ?俺が今履いてるヤツはまだ調べてないよな?
      ひょっとしたら、マジでこれが犯人の履いてたスリッパかもしれねえぜ?
      俺の靴下結構厚いからちょっと湿ってたぐらいじゃ・・・
コナン:いや、相当鈍い人でもわかると思うよ・・・
      そのスリッパ、湿ってるだけじゃなく熱も持ってたはずだから・・・それを履けば、さっきまでここに誰かいたってね!
      この部屋に入った時、誰もそんな事言わなかったって事は・・・お兄さんがここに帰って来るのを知った犯人がそのスリッパを履いたまま、慌てて隠れたって事じゃない?
博士:た、確かに・・・
哀:でも犯人は部屋の中で写真を物色してたんでしょ?この部屋に彼が帰って来るのをどうやって知ったの?
コナン:ああ、それは・・・
      このインターホンさ!
      ホラ、オレたちがここに来た時、このマンションの入り口の所にあるインターホンを押しただろ?そして、その直後にお兄さんがオレたちの後ろからやって来た・・・
      だから犯人にもお兄さんが帰って来たってわかったんだよ!
      ここのインターホン、チャイム鳴らしただけで誰が来たかモニターに映るようになってるから・・・
      さっき宅配便の人が来た時みたいにな!
博士:そういえばそうじゃったのォ・・・
哀:なるほど?
      私たちがチャイムを鳴らして、この部屋に上がって来るだけの時間があれば、玄関が扉を私たちが開ける前に隠れられるってわけね・・・
コナン:そゆコト!
博士:そ、それで?誰なんじゃその犯人とは?
コナン:お兄さんがその三人に電話した時、なんて言ってたか教えてくれればみんなにもわかると思うよ!だってその犯人・・・
      その電話で自分の隠れてる場所を・・・
      白状しちゃってるんだから・・・
博士:えぇ!?
宗兵:マジかよ!?
哀:で?なんて言ってたの?電話でその三人・・・
宗兵:あ、ああ・・・
      確か・・・
      早織はいつもの調子で小言ばかりだったよ・・・
      ちゃんとまともな食事をしろとか・・・風呂に入れとか・・・
      多湖は明日までに模型を仕上げておいてくれって言ってたな・・・
      それと、洗い物と洗濯物は朝起きてからやれとも・・・
      古庄は自分みたいに風邪をひかないよう部屋の掃除と、
      PCのアンチ・ウイルスソフトのアップグレードをしておいた方がいいだったかな?
哀:だとしたら古庄さんは外れるわね・・・
      部屋の掃除なんかさせたら隠れてるのが見つかってしまうもの・・・
コナン:ああそうだな!
博士:・・・じゃあ早織さんかのォ・・・
      まともな食事をとれとか、風呂に入れとか言っていたんじゃろ?
      あんたが食事で外出したり風呂場に入れば、ここから抜け出しやすくなるし・・・
宗兵:確かに怪しいな・・・早織、彼氏が部屋に来るからもう電話するなって言ってたし・・・
コナン:早織さんは違うと思うよ!
宗兵:何!?
コナン:だって電話した時、彼女の声、ボクたちには聞こえなかったよね?
      ――って事は犯人もこっちの声や音が聞こえない場所に隠れてるって事・・・
      そんな場所からじゃお兄さんが出かけたり風呂に入ったりしてもわからないと思うよ!
      しかも、お兄さんは外出する時も明かりをつけっ放しにしてるって言ってたし・・・
哀:つまり犯人が得られるめぼしい情報は、携帯電話の時計ぐらいってわけね・・・
コナン:ああ・・・今の段階じゃあな・・・
宗兵:お、おい待てよ・・・犯人が古庄でも早織でもないって事は・・・
コナン:そう・・・犯人は電話で明日でに模型を仕上げておいてくれと言い、
      なおかつ、洗い物と洗濯物は朝起きてからたれって言った多湖って人だと思うよ!
宗兵:バ、バカな・・・
      明日までに仕上げろって事は、夜遅くまで俺に起きてろって事だろ?
      俺が起きてたら逃げられねぇじゃねーか!
コナン:そのリスクを負っても、お兄さんにそうさせなきゃいけなかったんだ、逃げるためにね!
宗兵:はあ?
コナン:模型を仕上げる時の準備ってどんな事する?
宗兵:どんな事って・・・まずはヤスリやパテや塗料とか道具を机の上に出して・・・
コナン:道具がそろったらどうするの?
宗兵:そ、そうだな・・・
      とりあえず換気するためにその窓を開けて・・・
      ――って・・・
      まさか・・・・・・
      多湖がベランダの外にいるって言うんじゃねーだろーな!?
コナン:そのまさかだよ!
      そうしても開けさせたかったんだよ、ベランダからだ脱出するために・・・さっきお兄さんが出た後、閉めちゃったあの窓の鍵をね!
博士:そうか!あんたはいつも窓を開けっ放しにしてるそうじゃから・・・
哀:模型を仕上げたら窓を開けたまま寝てしまうと踏んだのね・・・
コナン:ああ・・・窓を開けさえしてくれればカーテン越しにこっそり部屋の様子も覗けるしな!
宗兵:で、でもよォさっき出た時誰もいなかったじゃねーか!
コナン:うん、見える所にはね!
      もうわかるでしょ?その人が「洗い物や洗濯物は起きてからやれ」って言った訳・・・
宗兵:お、おい・・・
      じゃあまさかアイツ・・・
コナン:そう・・・彼がそう言ったのは・・・
      もちろんその洗濯機のフタを・・・
      開けさせないためだよ!!
宗兵:た、多湖!?お前・・・
コナン:あ、いや・・・
      ちなみに、その人が明日来た時に洗い物をしておいてやるって言ったのは・・・
      お兄さんが寝た頃合いを見計らってベランダから部屋に入り、
      玄関から出る途中でお兄さんに見つかってしまった場合の言い訳・・・
      「洗い物をするために早めに来たから起こしちゃ悪いと思って」とか言えば・・・
      もちろんお兄さんに聞いたその人の身長や体格も決め手になったよ!
      例のイスを踏み台にしたのは、本棚の一番上の段にあったアルバムを取るためだろうから、犯人は背の低い人・・・
      なおかつ、かなり小柄な人じゃないと・・・
      その洗濯機の中には隠れられないからね!
多湖:すまん宗兵!!
      悪気はなかったんだ!!
      写真以外の部屋の物には一切、手をつけてないから勘弁してくれ!!
宗兵:じゃあPCに入ってる写真のデータを消したのもお前かよ?
多湖:あ、ああ・・・でも大丈夫!ちゃんとバックアップ取ってるから・・・
      問題の写真を消した後で、こそり元に戻すつもりだったんだ・・・
      アルバムの写真だって、それだけ抜き取るつもりで・・・
宗兵:だからなんの写真だよ!?
      俺、お前のヤバイ写真なんか持ってねーぜ?
多湖:も、模型だよ・・・この前お前に見せた・・・
      ドイツ軍N号戦車H型・・・
宗兵:え?あの戦車、かなりイケてたじゃねーか!他のモデラー仲間も褒めてたぜ・・・お前、開眼したんじゃないかって・・・
多湖:ち、違うんだ・・・
      あれ・・・俺が作った戦車じゃないんだよ・・・
      開外出張に行った先で買った作品なんだよ・・・
宗兵:ホー・・・
多湖:ほ、本当は・・・
      手本にするために買って来たんだけど・・・
      お前らをちょっと驚かしてやろうと思って、俺のネームプレートにつけかえて見せたんだ・・・そ、そしたらお前ら信じちゃって写真とか撮っちゃって・・・挙句の果てにはお前のプロぐで紹介するなんて言い出すし・・・
      だ、だからネットで配信される前に写真を回収しようとここに来たんだけど・・・
      今日はジムに行く日なのにお前、帰って来ちゃって・・・
      お、思わず洗濯機の中に・・・
宗兵:バーカ!
      嘘に乗ってやっただけなのにマジになりやがって・・・
多湖:え?
宗兵:わかるってーの!あれがお前の作った戦車じゃない事ぐらい!お前が白状するまでみんなで口裏合わせて騙されてるフリをしてたってわけだ!
多湖:ひ、ひどいじゃないか!!
宗兵:ひどいのはお前だろ?先に騙そうとしてたのはそっちの方なんだからな!
博士:あ、あのー・・・
      そろそろ写真を見せてくれんかのォ?
      こんな事件、警察なんか呼ばんじゃろ?
宗兵:あ、ああ・・・
      ホラ、お前もその写真探すの手伝えよ!
多湖:その写真って?
宗兵:俺のおじいちゃんとかなり仲が良かった常連客の写真だよ!
多湖:ああ・・・よく息子さん連れて来ていたあの人か!
コナン:そのお兄さんも知ってるの?
宗兵:ああ・・・こいつも俺と同じ大阪の大学でな・・・
多湖:よく連れてってもらったんだ、宗兵のおじいちゃんのお好み焼き屋に・・・
      そこで紹介されたんだよ!
      この人は儂の一番のお得意さんだってな!
      確かあの人、スキューバダイビングやってんだよな?
宗兵:あれ?お前海上自衛隊って言ってなかったか?
コナン:・・・・・・・・・
      その人が、そう言ってたの?
多湖:あ、いや・・・その店のお勘定する時小銭落としちゃってな・・・それがたまたまその人の机の近くに転がって、拾い上げる時に聞こえたんだ・・・
      「いよいよ潜る」って・・・・・・
コナン/博士:も、
      潜る!?
多湖:ホラ、俺子供の頃から戦車とか戦艦とか作りまくっていたから・・・その時はてっきり潜水艦の事だって思ったんだけど・・・
      宗兵のおじいちゃんに聞いたらその人、ただの会社員だって言うし・・・
      だからきっと会社の仲間とスキューバダイビングをやってるんだとおもったんだ・・・
コナン:会社の仲間と?
多湖:ああ!その時、その人と一緒にいたんだよ・・・
      黒っぱい服を着込んだ・・・
      3、4人の外国人の男たちがな!
コナン:{な!?}
多湖:でも、なんかかなり危険な海に挑戦するみたいだったなぁ・・・その人、みんなに言われてたから・・・
      グッドラックとか・・・
      ノーペインノーゲインとか・・・
コナン:{Good Luck…(健闘を祈る・・・)
      No pain, no gain…(痛みなくして得られる物はない・・・)}
      そ、その時、その息子って子も一緒にいた?
多湖:いや、いなかったよ・・・
宗兵:息子を連れて来た時は二人きりだったなぁ・・・
多湖:おっ!これじゃないか?
宗兵:そうそうこの写真!
多湖:きっとこの子がお前のカメラのレンズを覗いている時にシャッターを押したんだな!
宗兵:ああ・・・現像するまで俺も気づかなかったよ・・・
コナン:ねぇ、その人本当にたっだの会社員だったの?
宗兵:あ、ああ・・・おじいちゃんはそう言ってたぜ?
      この人は会社員・・・
      カンパニーに雇われているってな!!
博士:じゃからそれがどこの会社かわからんかのォ?
宗兵:さあ、そこまでは・・・
コナン:・・・・・・・・・
      {カ・・・
      カンパニーだと!?}

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 13:04 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:47:12

FILE.10
間違い電話!?

FILE.10
間違い電話!?

平次:ほんでどやった?
      本堂瑛祐のガキん頃を知ってるっちゅうジイさんの話!
      そのジイさんの孫っちゅう奴に会うて来たんやろ?
コナン:あ、ああ・・・
平次:ああって・・・ちゃんと聞かせてんか?
      オレもちょっと気になってるんやから・・・
コナン:話を聞きに言ったらおじいさんの事を知ってるっていう孫の友人って人もいてな・・・その二人からいろいろ情報を仕入れて、写真ももらって来たよ・・・
平次:写真?
コナン:ああ・・・小さい頃の本堂瑛祐と・・・
      そのバックに写ってる・・・
      本堂瑛祐の父親っていう・・・
      男の写真をな!!
平次:おお!やったやんか工藤!!ほんでほんで?その男に見覚えあるんとちゃうか?
コナン:いや、ないけど・・・
      孫の友人の話だと、その男、仲間たちの前でいってたそうだ・・・
      いよいよ潜るって・・・
平次:潜る?
コナン:そして、それを聞いた仲間たちはその男にがんばれとか気をつけろとか、そういう類の言葉をかけてたそうだぜ・・・
平次:潜るゆうたら普通、海やろけど・・・
コナン:ああ・・・孫の友人もおじいさんにその男は会社員って聞かされてたから・・・ダイビングをやってると思ったらしいけど・・・
      正確にはこう聞かされていたそうだ・・・
      その男はただの会社員・・・
      カンパニーに雇われているってな!!
平次:カ、
      カンパニーやとォ!?
      お、おい工藤・・・その男まさか!?
コナン:ああ・・・そのカンパニーってヤツがオレたちが思ってる意味か、ただの会社かはまだわからねぇけど・・・
      そう言ってたおじいさんはその男ととても馬が合って、二人でよく話し込んでた事や・・・
      おじいさんが無類のサスペンスオタクだった事を踏まえると、もしかしたらその男の口から漏れ出た特有の隠語か何かを聞いて・・・
平次:オレらの思てるカンパニーの一員やと気ィついたかも知れんっちゅうわけやな?
コナン:ああ・・・
平次:せやけど工藤・・・もしホンマにそうやったとしたら、ごっつヤバイで・・・
      こら、しばらく事の成り行きを大人しィ見守ってた方がええんと・・・
コナン:お前ならどうだ?
      お前ならそうするか?って聞いてんだよ!!
平次:そら、オレやったらそんな奴ら構わずガンガン・・・
      あ、ちゃうちゃう・・・オレやったら・・・
コナン:オレもお前と同類さ・・・
      可能な限りとことん深入りしてやるぜ・・・
      オレの中の好奇心ってヤツが渇ききるまでな!!!
蘭:コナンくーーん?
      いつまでトイレに入ってるのーー?
      置いてっちゃうよー!
コナン:あ、ゴメン・・・
      すぐ出るから・・・
平次:おい、自分・・・こないな大事な電話を便所でしてるんか?
蘭:お腹の具合でも悪いのかなぁ?
園子:蘭!
      あんなガキんちょほっといて行こうよ!
      わたしらの中学の時の同級生のお見舞いなんだから・・・
蘭:でも園子、お昼まだでしょ?だったら帰りに三人でランチするのも悪くないかなって・・・
      ホラ、お父さん競馬場に行っててコナン君、独りぼっちになっちゃうし・・・
コナン:悪い、服部!何かわかったらまた電話すっから・・・
平次:お、おい、ちょー待て・・・
      {気ィつけェよ・・・
      工藤・・・}
園子:――ってく、絢のヤツ・・・
      盲腸が破裂寸前だったって聞いたから超心配して来たのに・・・
      ケロッて顔で、早くケーキやパフェお腹いっぱい食べたーいとか言っちゃってさー!
蘭:いいじゃない!元気だったんだから・・・
園子:ヤバ・・・食べ物の話してたらお腹空いてきた・・・
蘭:じゃあすぐに食べに行こ!
      この近所にできたハンバーガー店評判いいんだよ!
園子:ホー・・・
蘭:もちろんコナン君の大好きなお子様セットもあるから~
コナン:{あのオモチャ付のヤツね・・・}
園子:んじゃついでに彼も誘っちゃう?
蘭:彼?
園子:あのドジっ子よ!
コナン:{な!?}
蘭:え、瑛祐君!
コナン:{こ、こいつ・・・
      水無怜奈がどこかの病院に入院してると感づいて・・・
      やっぱり探ってやがったな!?}
瑛祐:も、毛利さんと鈴木さん!?
      ど、どうしてここに!?
蘭:友達の見舞いだけど・・・
      ちょ、ちょっと大丈夫!?
瑛祐:え、ええ、なんとか・・・
園子:ん?
      あれ?
      これって水無怜奈じゃない?
      ホラ、今、休業中のアナウンサー・・・
蘭:ホントだー・・・隋分ん若いけど・・・
瑛祐:あ、いや、それは・・・
      僕の姉です!!
      病院は、姉が僕を何度も助けてくれた場所だから・・・
      なんとなくここにいる気がして・・・
園子:助けてくれたって?
瑛祐:僕、小さい頃からドジな上に病気がちで、よく姉におぶさって病院に・・・ケガで血を出した時に姉がよく言ってました・・・
      せっかくみんなに分け与える事ができる型の血を神様から授かったんだから、大切にしなきゃダメでしょ?
      ――って・・・
コナン:{みんなに分け与える事ができる型の血・・・}
瑛祐:でも結局、血を分けてくれたのは姉の方・・・
蘭/園子:え?
瑛祐:姉がいなくなる少し前に、僕、大ケガしちゃって・・・その時に姉の血を大量に輸血してもらいましたから・・・
      そして退院したら姉がいなくなっていたんです・・・
園子:もしかして、このままじゃあんたに血を全部抜かれちゃうって思って逃げたんじゃ・・・
蘭:ちょっと園子!!
瑛祐:姉がなぜいなくなったかはわかりませんが、もう一度会って心から言いたいんです!僕がこうやって生きているのは姉のお陰ですし・・・
      僕の中に流れているのは姉の血・・心臓がドキドキする度に感じてますから・・・
      姉の優しさを・・・
コナン:{今のはとても口から出任せを言ってるとは思えない・・・
      どうやら、コイツが捜してるのは実の姉さんとみて間違いなさそうだな・・・}
蘭:でも、それってあたしたちと一緒だね!
コナン:え?
蘭:ホラ、コナン君にもわたしの血いっぱいあげたでしょ?
      わたしの優しさも感じてくれてる?
コナン:う、うん・・・
      {そりゃーもう・・・}
園子:けどさー・・・
      そのお姉さんが水無怜奈と同一人物だって事はないの?
瑛祐:それはないと思いますけど・・・
園子:どうして?名前なんか芸名かもしれないじゃない!
瑛祐:そ、そうですけど・・・
蘭:じゃあこうしない?
      お父さんの友人で水無怜奈の大ファンだって人がいて、ビデオとかいっぱい録ってるらしいから・・・
      これから観せてもらいに行こうよ!
      よーく見たらお姉さんだったって事もあるんじゃない?
園子:そーねぇ・・・
瑛祐:僕は構いませんけど・・・
コナン:そんな人いたっけ?
蘭:ホラ、この前犬捜しを依頼して来たお父さんの同級生の庵野さん!結局その犬、コナン君が見つけたじゃない!
コナン:{ああ・・・あのミニチュアダックスフントか・・・}
蘭:それでその犬をお父さんと届けに行ったら、その人の部屋、水無怜奈の写真だらけでビックリしちゃったよ!
      そうだ!
      その人にその写真を見せたらわかるかも・・・
      写真の人が水無怜奈本人かどうか!
瑛祐:とにかく行ってみましょう!
園子:その前に飯よ飯!
蘭:だね!
コナン:・・・・・・・・・
蘭:あ、お久し振りです、毛利蘭ですけど・・・覚えてらっしゃいますか?
電話の彼方:は?
蘭:あ、あの・・・庵野さんのお宅ですよね?
電話の彼方:違いますよ!
蘭:やば・・・番号間違えちゃった・・・
園子:落ち着きなさいよ!
蘭:だってーもしも瑛祐君のお姉さんがあの水無怜奈だったらビッグニュースなんだもん!
      あ、お久し振りです!毛利蘭ですけど・・・
電話の彼方:またお前かよ!?違うっつってんだろ!?
蘭:おっかしいなー・・・今度は間違えてないはずなのに・・・
瑛祐:もしかして引っ越したとか?
蘭:うーん・・・さっきお父さんに電話番号聞いた時そんな事言ってなかったけど・・・
コナン:じゃあもう一度電話して聞いてみれば?
小五郎:あん?
      庵野の電話番号が変わってる!?
      んなはずねーよ!この前電話で麻雀に誘ったばっかだし・・・
蘭:でもかけたら違いますって・・・引っ越すとか言ってなかった?
小五郎:だったら庵野の実家に行って聞いてみろよ!
      お前が今日見舞いに行くって言ってた病院の裏だから・・・
蘭:う、うん、わかった・・・
庵野の母さん:え?
      引っ越した?
      息子が?
蘭:あ、はい・・・
      今、電話したら番号が変わってるみたいで・・・
庵野の母さん:でも、ついさっき私かけたわよ・・・
蘭:え?
庵野の母さん:昨日から風邪ひいててつらそうな声してたけど・・・おかげで、この木・金で行く予定だった旅行を取り止めたって・・・
      あ、そうそう・・・昨日、携帯電話が壊れたから番号が変わったって言ってたわ・・・
      その事じゃない?
蘭:いえ・・・かけたのは家の電話だと思いますけど・・・
庵野の母さん:えーっと・・・毛利さんトコの娘さんだったわよね?
      悪いけど話は後にしてくれない?今ちょっと立て込んでて・・・
      銀行にも行かなきゃいけないし・・・
コナン:・・・・・・・・・
      もしかしてその息子さん何か悩み事とかあるんじゃない?
庵野の母さん:え、ええまあ・・・
コナン:じゃあこうも言ってなかった?
      悩み事の話・・・
      誰にも相談するなって・・・
庵野の母さん:え、ええ・・・新しい事業を始めようとしたんだけど・・・
      仲間がお金持ち逃げしちゃって・・・今日中に取引先に振り込まないと事業自体がオジャンになるって言うから・・・
      お父さんに聞いてみるって言ったんだけど、そんな時間はないって・・・
コナン:じゃあ、振り込み先の銀行でなんていえって言われた?
庵野の母さん:も、もちろん事業資金って・・・
瑛祐:なんの事業でしょうか?
園子:水無怜奈公認のジョップとか通販サイトなんじゃない?
      彼女人気あるから!
蘭:そうね、ネット通販流行ってるし・・・
コナン:いや、違うよ・・・
      流行ってるっていうのは確かだけどね・・・

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 13:05 编辑 ]

suet_sze 发表于 2007-10-12 20:48:50

FILE.11
血が語る真実

FILE.11
血が語る真実

園子:は、流行ってるって・・・
      このガキんちょ、風邪か何かと勘違いしてんじゃないでしょうね!?
コナン:してないよ!その電話をかけて来た人がやろうとしてる事でしょ?園子姉ちゃんが言ってた事とは違うと思うよ!
園子:だからー、電話の主はこのおばさんの息子で、
      アナウンサーの水無怜奈の大ファン!そんな人が新しく事業を始めようっていうんだから・・・
      水無怜奈の公認のショップか通販サイトって思ったっていいじゃない!なんで違うって言えるわけ?
蘭:でも大丈夫かなぁ・・・?
      息子さん、その事業資金を持ち逃げされちゃったんなら早くなんとかしないと・・・
庵野の母さん:ええ・・・だからそのお金を立て替えるためにこれから銀行に・・・
      あらやだ、銀行が閉まるまであと20分じゃない!
      悪いんだけど話は銀行から帰った後で・・・
コナン:その息子さんって風邪ひいて旅行を取り止めたんだよね?
庵野の母さん:え、ええ・・・
コナン:だったらおかしくない?
      新しい事始めようとしてる忙しい時に・・・
      のんきに旅行なんて・・・
園子:接待よ接待!その事業でこれからお世話になる相手を旅行でもてなすつもりだったんじゃないの?
コナン:でもさー・・・
      その息子さん、携帯電話が壊れて電話番号が変わっちゃったって言ってたよね?
園子:はぁ?
      だからなんなのよ?
      携帯を新しい機種に変えたついでに心機一転、番号も新しく変えたんじゃない?新しい事始めるわけだしさー・・・
コナン:でも、その息子さんが番号が変わったって電話してきたの昨日だよ?
      そんな立て込んでる時に電話番号なんか変えたら・・・
      いろんな人が困っちゃうと思うけど・・・
園子:・・・・・・・・・
瑛祐:確かにそうですね・・・
      変えるとなれば、仕事の仲間や取引相手たち全員にそれを伝えなきゃいけなくなりなすし・・・
      もしも取引相手がそれを知らなかったり、間違えて前の番号にかけてしまい、つながらなかったら・・・
      取引相手にとって、息子さんの印象はかなり悪くなりますね・・・
      それに、たとえ番号を変えた事を伝えられたとしても、少なからず相手の手間も増すわけですから・・・
      よっぽどの理由がない限り、あえてそんな時期に変える必然性はないと思いますけど・・・
蘭:じゃあ、なんで変えたんだろ?
園子:イタズラ電話に迷惑してたとか?
庵野の母さん:そういえば、前に無言電話が数回かかってきたって息子が言ってたわ・・・
蘭:え?
庵野の母さん:その後空き巣に入られたって言ってたから・・・
      きっとその空き巣、息子が部屋を留守にしてる時間を電話をかけて確かめていたのね・・・
      まぁ、息子は貴重品を持ち歩いてるから、その時は特に何も盗られなかったみたいだけど・・・
コナン:盗聴器なんじゃない?
庵野の母さん:と、盗聴器?
コナン:きっとその時に盗聴器を仕掛けて息子さんの喋り方や声の感じを知ったんだと思うよ!
      もちろんこの木・金に息子さんが旅行に出かけて部屋を空けるって事もね・・・
庵野の母さん:でもその息子は風邪をひいて今、部屋で・・・
コナン:それ、ホントに息子さんだった?
庵野の母さん:ええ・・・風邪で声はかすれてたけど自分の部屋の電話からだったし、ワシちゃん吠えていたから・・・
      よく鳴く犬でね、電話をするといつもワシワシって・・・
コナン:でも、犬の鳴き声なんて人間の声より区別つかないよね?多分、よく似た鳴き声の犬を連れて来て電話のそばで鳴かせているんだと思うよ・・・
      息子さんのフリをするためにね!
園子:はぁ?
      ちょ、ちょっと待って!
蘭:まさかそれって・・・
      振り込め詐欺なんじゃないの?
園子:えぇ!?
蘭:だってホラ、息子さんのフリして電話をかけて来て、お金をすぐに振り込んでくれって言ってるんでしょ?
園子:だから、それはこのガキんちょが言ってるだけで・・・
瑛祐:でも、その子の言うのも一理ありますよ!
      風邪をひいて声がおかしいっていうのは振り込め詐欺の常套手段!かすれた声なんてみんあ似たようなものですし・・・
      その人が息子さんの部屋に忍び込んでかけているのなら、こっちの電話には息子さんの番号が表示され、しかも犬の鳴き声を同時に聞かせれば完全に息子さんだと錯覚させられるんじゃないでしょうか・・・
      本当に息子さんが旅行してるのなら、普通、犬は誰かに預けて部屋にはいないので・・・別の犬を連れて来やすいでしょうしね!
蘭:じゃあわたしが電話をかけた時「違います」って言われたのは・・・
コナン:多分、その人、おばさんの電話を待ってたんじゃない?
庵野の母さん:え、ええ・・・振り込んだらすぐに連絡してくれって・・・
コナン:きっとその知らせを銀行で待ってる仲間に伝えて、すぐにお金を引き出して逃げるつもりだよ!だからそんな大事な電話を待ってるのに、他の人からの電話にわざわざ息子さんのフリをして相手をしてる余裕はなかったんじゃない?
      その電話がさっきかかってきたなら、銀行が閉まる30分前・・・相手に考える時間を与えなきゃ与えない程この詐欺の成功率が上がるってわけ!
      もちろん誰にも相談するなって言ったのは、詐欺だと気づかせないため・・・銀行で振り込む際に事業資金と言ってくれと頼んだのもそう・・・この詐欺、流行ってるからそう言わないと銀行も不振に思うから・・・
      ――って、お昼のワイドショーで言ってたよ!!
蘭:相変わらずよく覚えているわねコナン君・・・
園子:もるで、お昼に暇してTVぼーっと観てる主婦ね・・・
瑛祐:――となると、携帯電話が壊れて番号が変わったっていうのは・・・
      今、旅行中の息子さんに連絡を取らせないためですね?
コナン:うん!
      だから今すぐ息子さんの携帯の元の番号にかければわかると思うよ・・・
      これが詐欺かどうかね!
電話の彼方:おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか・・・
      電源が入っていないためかかりません・・・
      おかけになった・・・
庵野の母さん:やだわ・・・つながらない・・・
蘭:ええ!?
園子:じゃあ、やっぱり携帯が壊れたって話は本当だったって事?
コナン:息子さん、どこに旅行するって言ってた?
庵野の母さん:佐渡に・・・
      今晩7時ぐらいには帰って来る予定だったみたいだけど・・・
コナン:{佐渡から東京に帰るには普通、ジェットフォイルで新潟に行き、そこから新幹線だ!
      乗ってる時間はジェットフォイル1時間、新幹線が約2時間半・・・逆算するとジェットフォイルに乗ってちょうど海の上にいる頃か・・・
      海の上だと、たまに携帯が圏外になる・・・
      犯人はそれも計算に入れてこの計画を立てたってわけだな・・・}
庵野の母さん:あぁ・・・もう10分もないわ・・・早く銀行に行かないと・・・
コナン:ダメだよ行っちゃ!!
庵野の母さん:しつこいわね!!
      息子は今日中に一千万入れなきゃヤミ金に借りに行くって言ってるのよ!!
      そんな事されたら、もうとりかえしが・・・
電話の彼方:ええ!?振り込みそびれた!?
庵野の母さん:ええ・・・なんかお客さんが来てゴタゴタしてたから・・・
電話の彼方:だから言ったろ!?急いでくれって!!
庵野の母さん:でもあなた、ヤミ金に借りに行くって言ってたから、今日中にお金を工面すればいいのよね?
電話の彼方:あ、ああ、そうだけど・・・
庵野の母さん:じゃあお母さんのヘソクリでなんとかならない?
電話の彼方:ヘソクリ?
庵野の母さん:こんな事もあろうかと貯めてたのよ、200万ぐらい・・・そのお金を引き出せるカードを暗証番号もそえて昨日送ったから、もうそっちに届いてると思うけど・・・
      ダメかしら?
電話の彼方:いや、200万あれば凌げどうだよ・・・
      じゃあすぐに引き出しに行って来るから・・・
      悪かったな・・・
      母さ・・・
      え?
      え?
庵野の母さん:誰?あなた!
電話の彼方の人:あ、いや・・・
「その後、振り込め詐欺の犯人はあっさりお縄になった・・・
      まあ、逃げようとした犯人の顔面に蘭の蹴りが炸裂したわけだがーー
      もちろん、銀行で振り込みを待っていた犯人の仲間も捕まり、
      この、妙に凝った振り込め詐欺は未然に防がれた・・・
      要するに、この手の詐欺に引っ掛からない単純かつ効果的な対処法は、
      一人で焦って即決しないで、誰でもいいから相談する事!
      人は言葉にして相手に説明する事によって状況を客観的に整理し、
      事の次第を冷静に把握する事ができる・・・
      そこで、自分もしくは相談相手が少しでも不審に思えばこの詐欺は成立しない・・・
      まぁ、相談すると言った時点で、詐欺師は尻尾を巻いて退散するとは思うが・・・」
庵野:ええ!?振り込め詐欺にあった!?
      か、母さんが!?
庵野の母さん:ええ・・・
      それをこの子たちが助けてくれたのよ!
庵野:あれ?君は毛利んトコの・・・
蘭:お久し振りです!
      アイナちゃんも久し振りー~
庵野:でもなんで君が・・・
コナン:オジさんに会いに来たんだよ・・・
      この水無怜奈さんの写真を・・・
      見て欲しくってね!
庵野:ウーーン・・・
      どっからどう見ても・・・
      怜奈ちゃんの若い頃にしか見えないけど・・・
園子:でしょでしょ?
蘭:じゃあやっぱり瑛祐君の姉さんなんじゃ・・・
庵野:え?君って怜奈ちゃんの弟さん?
瑛祐:あ、いえ・・・
庵野:そーいえば、目元がそっくりだ!サインとかもらって来てくれないかなぁ・・・
瑛祐:あ、だから・・・
      そのアナウンサーの水無怜奈と僕の姉は・・・
      別人だと思いますけど・・・
園子:なんかこの子、家出しちゃったその写真のお姉さんを捜してるらしいんだけど・・・
庵野:じゃあ彼女に間違いないよ!大ファンの俺が保証するって!
瑛祐:で、でも・・・
庵野:そーいえば怜奈ちゃんが出始めの頃、
      この写真とよく似た髪型をしてたから・・・そのビデオを観れば納得するんじゃないか?
      あった!これこれ!!
      これは彼女の人気に火をつけたニュース番組の録画ビデオだ!
      まぁ観てくれよ!
怜奈:まるで戦場です!!
      突然爆発した化学工場!まだ未確認ですが死傷者は100人を越える模様で・・・
      今、工場のそばにある病院にぞくぞくと運び込まれています!
      日売TVの取材中に起きたこの大惨事、かくいう私も巻き込まれて少々ケガを・・・
看護婦:すみません!AB型の型いませんか!?血が足りないんです!!
怜奈:私、AB型です!!
コナン:{え?}
看護婦:ん?あなた、ケガしてるじゃないですか!!
怜奈:あ、はい・・・
      でも私、血の気多いですから・・・
看護婦:と、とにかく中へ!
庵野:な!ケガしてるのに他人に血を与えるこの優しさ!
      なかなか真似できないだろ?
蘭:は、はい・・・
庵野:実はこの時、彼女も腕に何針も縫う大ケガしてて・・・採血した後ぶっ倒れて結局、彼女も輸血されたってかわいいオチもついてるけどな・・・
園子:へー・・・
蘭:どう?瑛祐君!
      彼女、お姉さんじゃない?
瑛祐:違います!
蘭:え?どうして?
園子:ホラ、近くでよく見てみなよ!
瑛祐:違うものは違うんです!!
コナン:・・・・・・・・・
      {コイツのお姉さんが言ってたっていう・・・
      「あなたの血はみんなに与える事ができる型の血」っていう話が本当なら・・・
      コイツの血は血球上に抗原が存在せず、血清中の抗体と反応する事がないため、誰にでも輸血することができる・・・
      O型!!
      通常はもちろん同じ型の血液を輸血するが、大量出血時など一刻も早く輸血しないと生命の危険に晒される場合のみ、いかなる血液型にもかかわらずO型の血を使う事もある・・・まさにさっきのビデオのような状況で・・・
      ただ、O型にはA型とB型の抗体が存在し、O型はO型の人にしか血をもらう事ができない・・・
      昔、コイツが姉の血を輸血してもらったというなら姉もO型のはず・・・
      だがこのビデオの中の彼女、AB型だと宣言し採血されて倒れ、逆に輸血されている・・・もしも彼女が本当はO型で、何かの理由でAB型と偽っていたとしても、AB型の人に輸血はできるがもらう事はできない!つまり・・・
      水無怜奈と写真の彼女は・・・
      別人ってわけだ・・・
      じゃあコイツが水無怜奈を捜してた理由は・・・
      実の姉だからじゃなく・・・
      やっぱり姉にそっくりな・・・}

名探偵コナン{56}・完

[ 本帖最后由 suet_sze 于 2008-1-1 13:06 编辑 ]

KGBKGB 发表于 2007-10-12 21:14:07

我还算沙发不……………………

边缘联盟 发表于 2007-10-12 21:24:26

哇哈哈哈哈哈哈哈哈

这次可以对着TV练习了

风月笑尘 发表于 2007-10-12 21:28:28

(-9-) seesee!!!!!!!!!!!!!!

銀翼の天使 发表于 2007-10-12 21:36:14

我来顶啦!!!!(-9-) (-9-)

佳昕 发表于 2007-10-12 22:00:43

要看看!!!!!!!!!

AOYAMA-青山 发表于 2007-10-12 22:29:18

大爱大爱~~~~~~~~~

a暗夜男爵 发表于 2007-10-12 23:40:45

(-10-) 为什么要回复~~~

工藤or兰 发表于 2007-10-13 09:39:18

太好了,先看看(-16-) (-16-)

xunyiyi 发表于 2007-10-13 10:32:04

我要看(-9-) (-9-)
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