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发表于 2004-3-3 11:01:00
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このまま手をつないで
「やべっ!降ってきた」
先程まで眩しいくらいに蒼かった空が俄に灰色に覆われて、その雲から大粒の雫が降りてきた。
「ほら、走るぞ!」
「え?ちょ、ちょっと、新一?!」
道行く人が皆、小走りに通り過ぎる大通りを、蘭の手を引いて新一は走り出した。
「あ~あ、ひっでぇ・・・・」
新一の家の玄関で、びしょぬれの二人は顔を見合わせ。
「どうして、あんな酷い時に走ったりするのよ?少し待ったら小降りになったのに」
現に今、雨は先程よりも少し弱まったようで。
蘭は不満げに、少し怒った口調でそう言うものの。
本当は怒ってなどいないのだけど。
それよりも。
「しゃーねーだろ。今更そんなこと言ったってよ。兎に角、着替えないと風邪引く」
そう言って、新一は洗面所へ向かう。
「ねえ!廊下濡れちゃうよ!」
「かまやしねーよ。早く来いって」
「もう・・・・・」
雫を落とさないようにそっと歩きながら。
さっきまで新一が握っていた左手を、そっと頬に当ててみた。
「シャワー、先に使っていいぞ」
いくら9月とはいえ、雨に濡れた身体が冷えてくるのが解る。
「服、乾燥機に放り込んでおけばいいからな!」
リビングから新一の叫ぶ声が聞こえた。
その声を聞きながら、蘭は子供の頃、よくこんなことがあったと思い出していた。
あの頃は無邪気で、新一と一緒にいられることがただ嬉しかった。
このまま手をつないで、大人になれると信じていた。
「ばかね。ホント」
いつまでも子供のままじゃいられないのに。
新一が当たり前のように、自然に蘭の手を引く度に。
期待している自分に気付く。
きっとあの頃の延長で、新一にとってはなんでもないことなのだろう。
「ホント、ばかみたい・・・・・」
コナンがいなくなって、新一が戻ってきて。
新一がコナンだったと知って。
蘭の気持ちを知っているはずの新一は、何も言わずに、以前と変わらない態度で蘭に接している。それが蘭には辛かった。
それでも。
突き放されるより、いいのかも知れない。
この、不安定で脆い、幼馴染みという関係をずっと続けていく方が。
シャワーを浴びてリビングに戻ると、雨はまた勢いを増していた。
「雷鳴ってるな」
新一は窓の外を眺めて事も無げにそう言った。
「え?うそ」
蘭が恐がりなのを知っていて、にっと笑って。
「変わんねーな、その恐がり」
「仕方ないでしょ、苦手なものは苦手なの!」
「ガキの頃さ、台風とか雷とかがきて、おっちゃんがいない時、いつもウチに来てただろ?」
急に子供の頃の話をし出した新一に、蘭は不思議そうな視線を返す。
「あの頃のオメー、可愛かったよなぁ。手握っててやると安心して眠っちまったんだよな、いつも」
「あの頃のってどういう意味?」
くくく、と笑って新一は、不機嫌そうに膨れる蘭を見遣る。
「今もそうなのかなって思って」
「ばっ、ばかなこと言わないでよ!そんなわけないでしょ!」
真っ赤になって否定する蘭に、新一は呆気にとられ。
「・・・・なら、俺が風呂入ってる間、一人でも大丈夫だな」
そう言った後。
「・・・・そっか・・・・。そりゃ残念・・・・・」
ぼそり、と、つい本音が零れた。
「え・・・・・・?」
残念、ってどういうこと・・・・・?
「あれ?」
新一がリビングに戻ってくると、蘭はソファに凭れ掛かって眠っていた。
走って、雨に濡れて、疲れたのだろう。
雷は遠離ったようで、雨もかなり弱くなっていた。
新一は蘭を抱き上げてソファに寝かせると、有希子が使っていた膝掛けを掛ける。
「昔みたいにさ、手をつないだまま眠れたらいいのにな・・・・」
組織は壊滅したが、新一の身体はまだ完全とは言えなかった。
だから。
蘭には何も言えなかった。
ちゃんと元に戻るときまで、以前のままの関係がいいのだと、何も言わずにいた。
「ごめんな、蘭・・・・・」
ソファの傍らに座って、新一は蘭の左手を取る。
この指に、誓いの指輪をはめられるのはいつなのだろう。
全てが終わって、そしてまた始まるのは。
蘭の手を取ったまま、ソファに身体を預けて眸を閉じる。
このままでもいい。
こうして、昔のように、手をつないだまま眠れるのなら。
そして。
いつしか新一はその意識を飛ばしていた。
右手に蘭の手を握ったまま。
雨が、優しい音色となって響いていた。
----END--------
这篇同人的原作者是因为迷上了KINKI KIDS的一首老歌[このまま手をつないで],有所感悟就写了这篇文章.
原作者也是铁杆的新兰迷,在日本同人网站上新兰的表示就是 新一×蘭
可惜,MONO找了很久,都没有找到这首歌,想象中应该也是首很温馨的歌吧. |
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